2017 Fiscal Year Annual Research Report
Nested case-control study on geographical accumulation of mesothelioma mortality due to the environmental asbestos in a population-based cohort including nearby large-scale asbestos plant residents
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15H04774
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
祖父江 友孝 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (50270674)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
車谷 典男 奈良県立医科大学, 医学部, 副学長 (10124877)
中谷 友樹 立命館大学, 文学部, 教授 (20298722)
島 正之 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (40226197)
熊谷 信二 産業医科大学, 産業保健学部, 教授 (50250329)
喜多村 祐里 大阪大学, 医学系研究科, 准教授 (90294074)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 中皮腫 / 青石綿 / アスベスト / ケースコントロール |
Outline of Annual Research Achievements |
尼崎市では、2005年6月27日、かつての石綿工場(クボタ神崎工場)の従業員のみならず、周辺地域の住民にも中皮腫発症が認められた(いわゆるクボタショック)。これを受けて、環境省からの委託による「兵庫県における石綿の健康影響実態調査」が実施された。アンケート及び聞き取り調査による遺族調査が行われ、青石綿(クロシドライト)使用量が多かったと考えられる昭和30年~40年代の戸籍附票に基づく居住地の把握と、当時の石綿取扱い施設の配置状況などについて報告がなされた。中皮腫は、その診断が確かであれば、石綿ばく露が原因と考えて差し支えないとされる一方、上述の遺族調査の回答からは明らかなばく露が特定できない中皮腫死亡者が相対的に多いという特徴が示された。さらに、職業ばく露の可能性が低い(仕事上石綿を扱う機会の少ない)女性における中皮腫死亡者の割合が高いという傾向から、一般環境経由の石綿ばく露による影響が示唆された。その後、尼崎市では、さらに確度の高い疫学的解析を行うべく、行政区分ごとの標準化死亡比(SMR)の算出も為されているが、解析対象者のうち石綿ばく露期間に設定された昭和30年~40年代における居住地に関する行政区分が確定できない「不明」者の割合が約50~70%含まれていたこと、さらに期待値推計の基準集団におけるばく露経路が不明で職業ばく露の影響を排除し得ないことなどから、SMRは過小に算定されていた可能性が否めない。 そこで、1975(S50)年以前からの尼崎市内居住者を固定集団とするコホート内症例対照研究を行った。既存の遺族調査のコホート内症例と性・年齢でマッチングした生存例(対照)を1:3の割合で抽出し、クロシドライトの市内最大の発生源を中心とする市内居住地と居住期間を考慮に入れた環境由来の累積曝露量を推計し、中皮腫死亡のリスク評価を行った。
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Research Progress Status |
平成29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成29年度が最終年度であるため、記入しない。
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