2017 Fiscal Year Annual Research Report
Research on Diagnosis, Treatment, Prediction, and Prevention involving Amniotic Fluid Embolism from the Viewpoint of Angioedema
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15H04983
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
金山 尚裕 浜松医科大学, 医学部, 副学長 (70204550)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
谷口 千津子 浜松医科大学, 医学部附属病院, 特任助教 (20397425)
安立 匡志 浜松医科大学, 医学部附属病院, 診療助教 (40749446)
田村 直顕 浜松医科大学, 医学部, 助教 (90402370)
内田 季之 浜松医科大学, 医学部附属病院, 講師 (90570234)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 羊水塞栓症 / 血管浮腫 / 子宮弛緩症 / フィブリノーゲン / C1インヒビター / DIC / 線溶亢進 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度までと同様、全国から送られた羊水塞栓症の臨床情報、血清・血漿、子宮・肺組織の解析を行っている。 1)羊水塞栓症の血液、子宮・肺組織の解析検体数:血液は症例数195例(270検体)(うち母体死亡10例)であった。組織検体は17例であり、子宮のみ14例、子宮と肺1例、子宮と肺と心筋2例であった。 2)羊水塞栓症の肺組織解析:羊水塞栓症と診断された症例の肺組織でトリプターゼ染色を行った。細気管支周囲と肺動脈周囲に脱顆粒(活性化)した肥満細胞を認め、肺組織でアナフィラクトイド反応により気管支及び肺動脈攣縮が生じている可能性があることが判明した。羊水塞栓症の発症初期に気管支喘息発作様の呼吸困難を呈することや急激な右心不全との関連が示された。 3)羊水塞栓症の子宮組織解析:血管浮腫の観点からブラジキニンの子宮浮腫への関与を臨床的羊水塞栓症36例で検討した。ブラジキニン受容体B1R(炎症部位で発現)は子宮組織で強く発現しており、浮腫増悪への関与が示唆された。 4)DICに関する検討:羊水そのものが血液凝固に及ぼす作用をROTEMで検討した。羊水を添加すると血液凝固は促進したが、組織因子経路の活性化状態では血餅はもろく、線溶反応も早期から現れた。羊水が母体血中に流入しただけではDICは生じないこと、またこの現象は妊娠中より産後(特に帝王切開後)に多い肺血栓塞栓症の発症に羊水が関与するものと考えられた。羊水塞栓症発症早期の血漿を用いて線溶系パラメータPIC、エラスターゼXDPを測定するとPICは心肺虚脱型羊水塞栓症では子宮型羊水塞栓症よりも高値であった。さらにエラスターゼXDPは死亡例で高値であった。消費性凝固障害に加え心肺虚脱型羊水塞栓症ではより著明な線溶亢進が認められた。
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Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(9 results)