2016 Fiscal Year Annual Research Report
Direct conversion of umbilical mesenchymal stem cells facilitates the bone regeneration
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15H05044
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
住田 吉慶 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(歯学系), 准教授 (50456654)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小守 壽文 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(歯学系), 教授 (00252677)
朝比奈 泉 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(歯学系), 教授 (30221039)
黒嶋 伸一郎 長崎大学, 病院(歯学系), 講師 (40443915)
長村 登紀子 (井上登紀子) 東京大学, 医科学研究所, 准教授 (70240736)
各務 秀明 松本歯科大学, 歯学部, 教授 (80242866)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 骨再生 / 臍帯 / 間葉系幹細胞 / 遺伝子活性化基質 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、昨年度に引き続き臍帯MSCの骨芽細胞への分化誘導期間の短縮を目指した培養法の開発を目指して実験を行なった。その結果、コラーゲンゲルを応用して培養を行うと、1週間程度で骨分化マーカーの発現は有意に上昇したため、その期間中に変動する遺伝子群を検索したところ、骨形成性遺伝子のシグナルカスケードの下流に存在し、細胞骨格因子であるアクチンの脱重合に関与する遺伝子の発現上昇が顕著であることを見出した。そのため、臍帯MSCや骨髄MSCの骨分化誘導中のアクチンの脱重合の状態を通常の培養皿とゲル培養とで比較検討したところ、ゲル培養中の臍帯MSCではアクチンの断片化が進むことで骨芽細胞分化の誘導が容易になっていることが示唆された。一方で、骨形成性遺伝子シグナルの発現をサポートするmicroRNAの導入により、骨芽細胞分化を亢進させる条件も見出したため、現在このようなmicroRNAと上記のアクチンの脱重合に関与する遺伝子の相互作用による効果的な骨芽細胞分化の誘導条件をin vitroおよびin vivoの両面から検討を加えているところである。in vivoの実験では、機能が示唆される前記のmicroRNAをアテロコラーゲンをベースにした新規人工骨基質に搭載し、ラットの頭蓋骨欠損部に移植したところ、単独でも骨形成に寄与できる可能性を見出しているので、これを応用することで効率的に臍帯MSCの骨芽細胞への分化転換を生体内で図るストラテジーを検討している最中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
分化転換を図る有効な遺伝子の選定が進展しており、予定どおり遺伝子活性化基質の基質開発にも今年度から着手できると考えているため。
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Strategy for Future Research Activity |
遺伝子の選定作業が進んでいるため、今後はin vivoでの遺伝子デリバリーを効果的に図ることのできる基質やベクターの検討を詳細に実施していく。それにより生体内において臍帯MSCの骨芽細胞への直接分化転換を図れるような遺伝子活性化基質を開発できると考えている。
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Research Products
(1 results)