2017 Fiscal Year Annual Research Report
フィジカルアセスメントに繋がる総合的解剖学実習モデルの構築を目指して
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15H05073
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Research Institution | Aichi Medical University |
Principal Investigator |
中野 隆 愛知医科大学, 医学部, 教授 (30148332)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
諏訪 美栄子 修文大学, 看護学部, 助教 (00762816)
内藤 宗和 愛知医科大学, 医学部, 教授 (10384984)
横井 達枝 愛知医科大学, 看護学部, 助教 (10590549)
八島 妙子 愛知医科大学, 看護学部, 教授 (70310472)
篠田 かおる 愛知医科大学, 看護学部, 准教授 (70329829)
平井 宗一 愛知医科大学, 医学部, 教授 (70516054)
河村 諒 愛知医科大学, 看護学部, 助教 (70764083)
西 由紀 (小澤由紀) 愛知医科大学, 医学部, 講師 (80367755)
鈴木 里美 愛知医科大学, 看護学部, 講師 (90387796)
黒川 景 愛知県立大学, 看護学部, 教授 (90399030)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 看護学教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
看護学部の教育カリキュラムとして適切な解剖実習の方法を検討し、2015年度より看護の視点を加えた解剖実習を導入した。本研究では、導入前後の比較から、ヘルスアセスメントおよび基礎看護技術に繋がる解剖実習のあり方を検討することを目的とした。対象として2014年度に解剖実習を行った学生105名(以下導入前群)と、2015年度に解剖実習を行った学生105名(以下導入群)とし調査は2学年次の7月に行った。無記名自記式質問紙により、解剖実習との繋がりを知るために形状や機能、構造を考えてヘルスアセスメントや基礎看護技術ができたかの10項目と、看護の学習における解剖実習の必要性等を問う4項目を4件法(1点:そう思わない~4点:そう思う)で測定した。分析はt検定を用いて、導入前群と導入群の比較を行った。倫理的配慮として、看護学部倫理委員会の承認を得て協力の可否により学業成績に不利益を被らない旨の説明をした。回収率:導入前群77名(73.3%)、導入群79名(75.2%)であった。技術の実施に関する9項目(p<0.05)、看護の学習での必要性の4項目で導入群が有意に高かった。導入群の方が導入前群に比較し、有意に形態機能や構造を考えて観察や演習が行え、解剖実習は役立ち必要としていることから、解剖実習に看護の視点を加えた内容の導入は効果があったと考えられる。解剖学の知識をヘルスアセスメントや基礎看護技術に繋げるためには、看護に必要な内容を精選し科目担当者で共有することが有効であることが示唆された。肉眼解剖実習で得た知識を臨地実習で活用させるには,学習が発展した高学年次での開講の検討や,学生の記憶に定着するような肉眼解剖実習にしていく必要があることが示唆された。さらに,周術期実習の学習内容を網羅し,且つ看護の視点を取り入れることで,周術期実習の学習を深める肉眼解剖実習となると考える。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画に従って、解剖学セミナーを毎月1回開催した。医学部と看護学部の教員が、お互いに必要な解剖学教育について議論し、具体的な教育目標を構築することができた。また、その成果をまとめ、雑誌に投稿することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
計画に従い、平成28・29年度に構築した総合的解剖学実習モデルを前年度と同様の形式で実施し、実習前後の客観試験・アンケートにより、前年度との改善効果を検討する。平成30年度、平成31年度は、学修内容、とくに実習教材の適正化に重点を置く。これらの結果をもとに、最終的に看護師養成課程として望ましい総合的解剖学教育・解剖学実習モデルを構築し、学術集会で報告するとともに、論文にまとめる。
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Research Products
(6 results)