2016 Fiscal Year Annual Research Report
高齢者のための在宅継続転倒予防プログラムと検知・支援モニタリング方法の開発と評価
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15H05100
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
梶井 文子 東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (40349171)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新野 直明 桜美林大学, 自然科学系, 教授 (40201686)
福川 康之 早稲田大学, 文学学術院, 教授 (90393165)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 転倒予防 / 介入研究 / スマートフォン / 予防支援 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成28年度は、高齢者のつまずきを検知するスマートフォンのアプリケーション開発を中心に検証実験1と介入研究における対照群のデータ収集を行った。 1)実験1:在宅高齢者のための転倒予防検知方法の開発(つまずき予測)を実施した。高齢者疑似体験装備を装着した被験者が、高齢者疑似体験用装具を装着し、平面歩行中の障害物につまずくことを想定した場面で「つまずく動作」を行い、その際の加速度センサーの波形データを収集した。被験者43名の取得された144動作中、動画目視判定による躓きを確認したのは75動作中(52.1%)であった。全動作中、動画目視判定による躓きの確認の有無に関わらず躓き判定ロジックが成功したものの割合は、68%であった、動画目視では躓きを確認した75動作中、動画目視での躓き確認ができ、躓き判定ロジックが成功した割合は、87%であった。 今回は成人男女の高齢者疑似体験装備を装着した実験であり、躓きの様相の年齢による違いが予測されることから、今後は高齢者によるデータ取得を検討する必要がある。
2)介入研究における対照群に対するデータ収集:平成28年9月10日を初回とした計3回の転倒予防講座を実施し、初回から3ヵ月後、6ヵ月後の追跡調査を行った。研究対象者は40名であったが、期間途中に離脱があり分析対象者は38名となった。講座は、転倒に関する健康講座3回と理学療法士等による運動講座を組み合わせて実施した。データ収集項目は、転倒回数、つまずき回数、骨密度、体組成、重心動揺、10m歩行時間、開眼片足立ち時間、握力、MMSE、予防行動、日常の運動頻度、転倒リスク(鳥羽によるFRI21)、身体の痛み・関節の動きづらさ、関連疾患、服薬内容等を収集した。現在解析中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定どおり進行している。
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Strategy for Future Research Activity |
平成28年度の結果を分析し、学会等で講評する。平成29年度は、介入研究における介入群のデータ収集を実施する。介入方法としては、スマートフォンを装着し転倒検知し、また躓いた時点においては自己申告で研究者に電話で連絡することとする。またスマートフォンを用いて定期的な保健指導を行う。その他転倒予防講座は、対照群時と同様に行う。
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