2018 Fiscal Year Annual Research Report
要支援高齢者のケアニーズに対応した地域ケアモデルの構築と効果評価
Project/Area Number |
15H05106
|
Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
河野 あゆみ 大阪市立大学, 大学院看護学研究科, 教授 (00313255)
|
Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2020-03-31
|
Keywords | 介護予防 / 虚弱高齢者 / ソーシャルキャピタル / 地域看護 / 地域ケアモデル |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,要支援高齢者のケアニーズに対応した地域ケアモデルを構築し,その効果を評価することである.2018年度は,2017年度にある1つの地区で実施したフォトボイス,地理情報システムならびに高齢者へのインタビュー結果を根拠データとする住民参加型地域診断の内容について,学会発表や論文投稿を行った.また,2018年度にはこれらの内容を発展させて,さらに都市近郊地域(人口約75000人,高齢化率24.8%)と中山間地域(人口約16000人,高齢化率37%)において虚弱高齢者のケアに関する地域診断を実施した.2018年度に実施した研究では,地域診断の根拠となるデータは,キーインフォーマント(保健医療福祉職:都市近郊地域では8名,中山間地域では7名を対象とした.)とプライマリインフォーマント(高齢者家族や地域ボランティア:都市近郊地域では9名,中山間地域では6名を対象とした.)に対するグループインタビュー,既存資料,地区視診の内容を活用した.分析の際には,ロジックツリーを基本として,物理的環境,人的環境,社会的環境の3側面からデータを収集し,分析することとした.具体的には,本地域診断を実施するにあたっては,Age-Friendly Citiesの枠組みを参考に,物理的環境としては①交通,②公共スペース,③地理,人的環境としては①人口動態・人口静態,②住民の慣習・意識,社会的環境としては①サービスの整備状況,②サービスの利用,③人付き合いなどを項目として立ち上げて地域診断を展開した.その結果,都市近郊地域と中山間地域における虚弱高齢者のケアに関する地域の特徴や課題が明確になり,ロジックツリーの地域診断への適用可能性が示唆された.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
見直した介入プログラムを試行的に実施することができた.
|
Strategy for Future Research Activity |
これまでの調査結果や地域診断を基本としたプログラム内容についてさらに分析を進め,成果発表を進める予定である.
|
Research Products
(5 results)