2018 Fiscal Year Annual Research Report
Study of sperm maturation factors on Asian Elephant
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15H05259
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
佐藤 陽子 東海大学, 生物学部, 教授 (50398963)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
音井 威重 徳島大学, 大学院社会産業理工学研究部(生物資源産業学域), 教授 (30311814)
谷口 雅康 山口大学, 共同獣医学部, 准教授 (40625018)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 精子成熟 / 精子形成 / ゾウ / 停留精巣 / 温度 / 人工授精 |
Outline of Annual Research Achievements |
ゾウは性成熟以降も精巣が腹腔内に停留する極めて珍しい動物である。腹腔内の高温下でも受精可能な精子が生産・射出されるが、未熟な射出精子の運動性は非常に低い。本研究は、熱ストレスにより低下する発現因子とゾウに必要な精子成熟因子を解明することにより、人工授精可能な精子成熟促進培養法を開発する事を目的とする。 昨年度までに精子成熟に寄与する精巣上体の解析を行い、ゾウ精巣上体では、精子成熟に関与する因子 、熱ストレスにより発現変動する熱ストレス関連分子とホルモン産生に関与する分子の発現部位が他の動物と異なる事を明らかにした。そこで、本年度は、ゾウ精巣上体の熱ストレスへの応答を確認するため、精巣上体組織の培養条件を改良し、培養下で熱ストレスを人工的に与えた場合の熱ストレス関連蛋白質の発現状態を免疫組織化学的手法により解析した。HSF1は、ゾウ精巣組織を培養した場合と同様に熱ストレスを受けてから精巣組織とほぼ同じタイミングで精巣上体組織でも誘導された。またゾウ精巣では発現しないHSP70は、精巣上体において熱ストレスにより誘導されるものの、その誘導には非常に時間がかかることが明らかとなった。他の精子成熟に関与する因子の発現状態の熱ストレスとの関係については、現在画像解析中であるが、少なくとも、ゾウ精巣上体の細胞は熱ストレスに対し反応を行うが、反応性は他の動物とは異なることが示唆された。さらに、精子形成と成熟に関わる因子をさらに検討するため、正常精子形成を行う成熟ゾウ精巣、造精機能不良の成熟ゾウ精巣、未成熟なゾウ精巣のプロテオミクス解析を開始した。また、精子自身の成熟度を検討するため、精子と精巣上体精子のラフトドメインの局在の検討を引き続き行い、昨年度までに明らかとしたラフトドメイン構成物のFlottilinに加え、今回、CD59も固定標本においてマーカーとして使用できる可能性が示唆された。
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(7 results)