2017 Fiscal Year Annual Research Report
Development of diagnostic tool for early stage of Schistosomal liver fibrosis in high risk population in Philippines.
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15H05278
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
菊池 三穂子 長崎大学, 熱帯医学研究所, 講師 (40336186)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
千種 雄一 獨協医科大学, 医学部, 教授 (20171936)
中村 梨沙 長崎大学, 熱帯医学研究所, 助教 (50645801)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 日本住血吸虫症 / 肝線維化症 / フィリピン / 宮入貝 |
Outline of Annual Research Achievements |
2年間のコホート調査研究により、ハイリスク集団と考えられたレイテ島(サン・ビンセント、サン・アントニオ地区)のインフォームドコンセントが得られた110名の対象者に便中虫卵検査、血中抗虫卵抗体検査、腹部超音波検査を行った。腹部超音波検査の結果から、肝臓の肝線維化症の重症度により3グループに分け、さらに、便中虫卵陽性者、陰性者の集団に分け、最終的に年齢、性別比をフィックスさせた6グループを対象として解析を行う。1.肝線維化症(ネットワーク) 便中虫卵陽性者(18名 男性9、女性9名)、2.肝線維化症(ネットワーク) 便中虫卵陰性者(13名 男性8、女性5名)、3.肝線維化症(マイルド)、便中虫卵陽性者(10名 男性8、女性2名)、4.肝線維化症(マイルド)、便中虫卵陰性者(7名 男性4、女性3名)、5.正常肝、便中虫卵陽性者(17名 男性11、女性6名)、6.正常肝、便中虫卵陰性者(10名 男性7、女性3名)の試料を収集した。また、2005年に住血吸虫流行地であると判明したカガヤン州は日本住血吸虫の低度浸淫地、感染コントロールする事が可能であると考えられたため、地域住民の感染状況、肝線維化の状況などを調査を行い、中間宿主である宮入貝の感染率調査を現行の顕微鏡下でのセルカリア目視法による感染貝の分布域を作成した。また、カガヤン州と同様に、低度浸淫地である、西ネグロス島の再調査を行った。前年度に比較して感染率の低下が顕著であった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
フィリピンの共同研究者側と日程の調整がつかず。レイテ島の対象集団における調査開始が当初の予定より、遅れてスタートした為、最終の試料を得るのが、2018年度にずれ込んでしまったため、予定よりやや遅れている。 2018年6月に終了予定になったが、本研究期間内(2019年3月末)までには、目標とした研究を遂行する。
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Strategy for Future Research Activity |
2年間のコホート調査研究により、ハイリスク集団と考えられたレイテ島(サン・ビンセント、サン・アントニオ地区)のインフォームドコンセントが得られた110名の対象者に便中虫卵検査、血中抗虫卵抗体検査、腹部超音波検査を行った。腹部超音波検査の結果から、肝臓の肝線維化症の重症度により3グループに分け、さらに、便中虫卵陽性者、陰性者の集団に分け、最終的に年齢、性別比をフィックスさせた6グループを対象として解析を行う。1.肝線維化症(ネットワーク) 便中虫卵陽性者2.肝線維化症(ネットワーク)便中虫卵陰性者、3.肝線維化症(マイルド)、便中虫卵陽性者、4.肝線維化症(マイルド)、便中虫卵陰性者、5.正常肝、便中虫卵陽性者、6.正常肝、便中虫卵陰性者のそれぞれの群で、尿中に含まれる住血吸虫性由来DNAの検出、血中肝線維化マーカー、血清中miRNAの発現動態、特徴的なサイトカインの動態が認められるかについて解析を行う(研究分担者:中村)。すでに、収集したソルソゴンの試料の解析も合わせて行う。また、この集団に対しては、プラジカンテル投与後の感染化症の憎悪あるいは治癒に関して引き続き観察を行う(研究分担者:千種)。また、2005年に住血吸虫流行地であると判明したカガヤン州で中間宿主である宮入貝の感染率調査を現行の顕微鏡下でのセルカリア目視法による感染率検査法以外にLAMP-PCR法を用いる事により、より詳細な感染危険地域のマッピングが可能になると考えられた。カガヤンでは、低度浸淫地である事から、詳細な感染危険地域の対策を行うことによって、制圧が可能になると考えられた。制圧方法の確立を検討する。
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Research Products
(4 results)
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[Journal Article] Characterization of Schistosoma japonicum CP1412 protein as a novel member of the ribonuclease T2 molecule family with immune regulatory function.2017
Author(s)
Ke XD, Shen S, Song LJ, Yu CX, Kikuchi M, Hirayama K, Gao H, Wang J, Yin X, Yao Y, Liu Q, Zhou W.
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Journal Title
Parasites & Vectors.
Volume: 10(1)
Pages: 89
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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[Journal Article] Evaluation of Schistosoma japonicum thioredoxin peroxidase-1 as a potential circulating antigen target for the diagnosis of Asian schistosomiasis.2017
Author(s)
Macalanda AMC, Angeles JMM, Moendeg KJ, Dang AT, Higuchi L, Inoue N, Xuan X, Kirinoki M, Chigusa Y, Leonardo LR, Villacorte EA, Rivera PT, Goto Y, Kawazu SI.
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Journal Title
J Vet Med Sci.
Volume: 80(1)
Pages: 156-163
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
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[Journal Article] Geographic strain differentiation of Schistosoma japonicum in the Philippines using microsatellite markers.2017
Author(s)
Moendeg KJ, Angeles JMM, Nakao R, Leonardo LR, Fontanilla IKC, Goto Y, Kirinoki M, Villacorte EA, Rivera PT, Inoue N, Chigusa Y, Kawazu SI.
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Journal Title
PLoS Negl Trop Dis.
Volume: 11(7)
Pages: e0005749
DOI
Open Access / Int'l Joint Research