2016 Fiscal Year Annual Research Report
学童での流行動態により説明できるインフルエンザの季節性因子に関する疫学研究
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15H05281
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
神垣 太郎 東北大学, 医学系研究科, 助教 (80451524)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | インフルエンザ / ウイルス / 公衆衛生 / 疫学 |
Outline of Annual Research Achievements |
モンゴルのフィールドにおけるデータ収集を継続して行っており、2016-17年シーズンでは1724例のILI患者が登録されて187例のA型インフルエンザ例が報告された。これらのデータをクリーニングして解析にむけた準備がなされているところである。昨シーズンの入院例を検討したところ、インフルエンザでは2-5歳に集積がみられた。入院時の経皮的動脈血酸素飽和度及び呼吸回数に差はみられなかったが、頻脈の頻度はRSウイルス罹患児に比してインフルエンザ罹患児に有意に多く認められ、学会発表を行った。さらにフィリピンにおいて受診行動を踏まえたインフルエンザ及びRSウイルス感染症の罹患率の算出を行い、診療所を受診するものにしないものを加えた場合に得られる罹患率が最大で3倍まで拡大する事を明らかにした。これらのデータを踏まえて学童のインフルエンザやRSVでの感染拡大に寄与する動態を明らかにしていく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
モンゴルにおけるフィールド研究は2シーズン目に入っており、データを順調に蓄積している。またフィリピンについては既存データを利用して、学童におけるインフルエンザの疾病負荷を他の呼吸器ウイルスであるRSウイルスとともに算出し、比較検討することができた。さらにフィールドでのデータを収集する予定であり、概ね順調に進展していると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
3年目はフィリピンでのフィールド調査をより積極的に行っていくとともにモンゴルで得られたデータの解析を進めていく。
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Research Products
(3 results)