2016 Fiscal Year Annual Research Report
Role of skeletal muscle in the regulation of systemic homeostasis
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15H05368
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
小野 悠介 長崎大学, 原爆後障害医療研究所, 講師 (60601119)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | μ-クリスタリン / ケチミンレダクターゼ / 骨格筋 / 抗酸化機能 / 運動機能 |
Outline of Annual Research Achievements |
ミュークリスタリンに着目して解析を進めた。ミュークリスタリン遺伝子欠損マウスを用いて,ミュークリスタリンの機能を調べた。ミュークリスタリン欠損マウスは,野生型マウスと比較し,トレッドミルランニング運動能が高かった。また,後肢懸垂により筋萎縮を誘導させると,ミュークリスタリン欠損マウスは野生型マウスに比べ萎縮抵抗性を示した。したがって,ミュークリスタリンは骨格筋の機能において抑制的に働いている可能性が示唆された。ミュークリスタリンはケチミンを代謝するケチミンレダクターゼとして機能することが知られている。またケチミンは抗酸化作用をもつアミノ酸で,脳に対して保護作用をもつことが報告されている。我々も独自に合成したケチミンを用いて,強力な抗酸化作用を発揮することを培養細胞レベルで確認した。ミュークリスタリン欠損マウスの運動機能が増強した背景の1つとして,ミュークリスタリンが負に制御しているケチミン産生が欠損マウスでは解除され,ケチミンの血中濃度が増大することで全身性の抗酸化能が改善している可能性を考えた。質量分析により,ミュークリスタリン欠損マウスの骨格筋に含まれるケチミンの検出を試みたが,うまく検出できなかった。現在、ケチミンの検出方法の改良に取り組み,この仮説の検証を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
個体レベルでのメカニズム解明と効果の検証が出来ていないため。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続きミュークリスタリンの作用機序の解明と他の候補因子の機能解析を行う。
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Research Products
(5 results)