2015 Fiscal Year Annual Research Report
Basic Research on the Islamic Politico-Theological Manuscripts
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15H05382
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Research Institution | Chiba Institute of Science |
Principal Investigator |
橋爪 烈 千葉科学大学, 薬学部, 講師 (10613862)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | スレイマニイェ図書館 / 神学写本 / イマーム論 / ファーティ分類 |
Outline of Annual Research Achievements |
初年度から夏季休暇および年度末休暇を利用してトルコ共和国イスタンブル市にあるスレイマニイェ図書館での写本調査とデータ収集を行う予定であった。夏季休暇中に作業を開始し、まずは古いコレクションと思われるファーティヒ分類中の神学写本のリストを作成、同写本群中のイマーム論収録写本の抽出と写本中のイマーム論に相当する部分の特定作業を行った。三週間弱の作業で300件程度のデータを収集したが、各写本の書体や行間の詰まり具合等による判読の困難さから、イマーム論を含む写本の抽出とイマーム論該当箇所の特定作業は思いのほか時間がかかることが判明した。 このため、年度末の調査は期間を多く取るとともに補助作業者を設定してデータ収集の速度を上げようと考えていたが、27年10月以降のトルコ国内の治安悪化等、作業を行うに危険な状況が生じたため、翌年度に予算を繰り越し、作業を継続する手続きを行った。このため、27年度はファーティヒ分類中の神学写本の調査とその際収集したデータをリスト化したもののみが研究成果となった。この成果は研究代表者のresearchmapの頁にて公開している。 翌年度繰越分での調査をスレイマニイェ図書館で行う予定であったが、28年7月にトルコでクーデター未遂事件が発生した為、再びトルコでの調査を延期し、代替措置としてイギリスのオックスフォード大学付属ボードリアン図書館およびロンドン英国図書館での写本調査に切り替え、2図書館所蔵の神学写本の目録を確認しつつ、イマーム論収録写本の割り出し作業を行った。スレイマニイェ図書館と異なり、写本現物を一冊ずつ確認する作業になったため、悉皆調査を行う事はできず、作業時間もかかってしまった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
平成27年10月以降、トルコ各地で起こったテロ事件やロシアとの関係悪化等、トルコ国内治安悪化を理由に後半の写本調査を断念したことが遅れの原因である。またデータ収集自体も写本の文字・書体・行間など一定せず、判読困難である場合が多々見られ、それが理由となって、データ収集に時間がかかっていることも遅れの理由である。 本研究は基本的に研究代表者一人で行う予定であったが、作業の遅れを回復するため、補助作業者を設定し、データ収集の速度を上げることを試みる予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
基本的には写本に一点一点目を通し、書誌情報、イマーム論を含むか否か、含む場合の該当箇所、その他、写本の所有や来歴などの情報を収集する作業を行うことになる。その速度を上げるため、研究代表者一人で行うのではなく、補助作業者の助けを借りてデータ収集の速度を上げることが必要と考えている。
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Remarks |
随時データを更新中である。
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Research Products
(3 results)