2015 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15H05541
|
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
熊谷 悠 東京工業大学, 元素戦略研究センター, 特任講師 (00722464)
|
Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
|
Keywords | 第一原理計算 / 半導体 / 点欠陥 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題は,第一原理に基づいて革新的半導体材料を予測するための手法の開発することである. 新規材料を探索する際,従来は実験ですでに知られている結晶構造を網羅的に計算することがなされてきたが,このような計算では半導体材料に必要な,イオン化ポテンシャルや点欠陥特性といった物性を知ることができず,依然半導体材料の予測には十分とは言えなかった.しかしながら,この1,2年で状況が激変しており,最近ではより進んだ物性値の計算を網羅的にしようとする試みが始まろうとしている.その1つに点欠陥計算が含まれる.実際,我々の開発した欠陥形成エネルギー計算手法に関しても多くの問い合わせがあり,世界的な競争が起こり始めていることを強く感じとれる状況にある. そこで本年度は,過去に報告のない半導体の点欠陥計算を自動的に行うためのプログラムの開発を行った.これにより,構造情報を入力するだけで点欠陥の性質を計算することが可能な状況になりつつある.今後は様々なテストを通じて,プログラムの堅牢性を高めていきたいと考えている.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
半導体計算を自動的に行うためのプログラムの開発を行うことで,従来大変複雑だった点欠陥計算の実行及び解析を高速に行うことができるようになった.これによりハイスループット点欠陥計算が可能な状況に近づいている.
|
Strategy for Future Research Activity |
今後は,第一に既知の半導体材料の大規模ハイスループット計算を行う. 次に,計算の高精度化(電子相関の寄与の取り扱い,有限温度効果,浅い欠陥のエネルギー)について検討を行っていく.
|
Research Products
(11 results)