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2016 Fiscal Year Annual Research Report

核内蛋白質によるヌクレオソーム認識機構の解明

Research Project

Project/Area Number 15H05587
Research InstitutionTokyo Institute of Technology

Principal Investigator

加藤 秀典  東京工業大学, 科学技術創成研究院, 研究員 (30630850)

Project Period (FY) 2015-04-01 – 2018-03-31
Keywordsヌクレオソーム
Outline of Annual Research Achievements

本年度は染色体分配に関する蛋白質に特に注目して研究を行った。
まず、この蛋白質のN末端領域に3つのヌクレオソーム結合配列があることに着目し、ITC測定により、これらの配列を含むペプチドがヌクレオソームに特異的に結合することを明らかにした。また、変異を導入したヌクレオソームを利用して、3種類のペプチド全てがacidic patchをターゲットにしていることを証明した。3つの配列のうち1つはモチーフとは異なる新規配列であり、どのアミノ酸残基が結合に重要であるか不明であった。そこで、各アミノ酸をAlaに置換したペプチドを用いてITC測定を行い、相互作用に重要なアミノ酸残基を同定した。さらに、クロマチン分画実験により、3つの配列全てが同蛋白質のクロマチン局在に重要であることを明らかにした。同蛋白質は染色体分配に必須の因子であることから、ヌクレオソームへの結合と染色体分配の関係性を検討した。培養細胞を用いた実験により、ヌクレオソームへの結合が染色体分配に必要であることを示唆する予備的なデータを得た。
文献等において核内蛋白質のクロマチン局在に重要であることが報告されている配列に着目し、それらがヌクレオソームに特異的に結合するかを検討した。
このアプローチにより、新たに複数のヌクレオソーム結合配列を発見することに成功した。
幾つかのヌクレオソーム複合体について結晶化を行い、複数の条件で結晶を得た。
しかし、結晶が温度変化に極めて弱いことが判明し、今のところ構造解析は難航している。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

当初の計画通りに、多くのヌクレオソーム結合蛋白質を見いだすことに成功した。また、モチーフ配列と異なるヌクレオソーム配列を複数発見した。さらに、幾つかの蛋白質については、acidic patch以外の相互作用部位も同定することに成功した。培養細胞を用いた実験も行い、相互作用の意義の検討も行った。
以上は、当初の計画を上回る結果である。
一方、複合体の結晶化が遅れており、今後NMRによる解析も並行して行う必要がある。
以上より、おおむね順調に進展していると判断した。

Strategy for Future Research Activity

本年が最終年度であるため、、論文に取りまとめることを最優先とする。
特に、染色体分配に関する蛋白質についてはデータは概ね出揃っており、できるだけ早期に論文として発表することを目指す。
複合体の結晶化が遅れており、結晶化と並行してNMRを積極的に利用することを考えている。
結晶化が困難な場合は、NMR解析と生化学データを基に、相互作用の詳細を明らかにする。

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Published: 2018-01-16  

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