2016 Fiscal Year Annual Research Report
時計タンパク質制御分子の創製と機能解析から概日時計機構に迫る
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15H05590
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
廣田 毅 名古屋大学, トランスフォーマティブ生命分子研究所, 特任准教授 (50372412)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 概日時計 / 時計タンパク質 / PER / CRY / タンパク質分解 / タンパク質相互作用 / 低分子化合物 / ケミカルバイオロジー |
Outline of Annual Research Achievements |
概日時計は分子から個体の各階層を時間・空間的に統合して生理現象の日内リズムを生み出す。申請者は低分子化合物を用いたアプローチが時計タンパク質CRYの特異的かつ定量的な操作と解析に有効であることを見出した。この知見に基づき本研究では概日時計の周期制御に中心的な役割を果たすPERとCRYの安定性および複合体形成に焦点を当て、これらのプロセスを狙った機能調節化合物を開発する。さらにSUMO化修飾に注目した解析を行う。独自のツールを用いて概日時計の発振機構の本質的な制御過程を明らかにすると共に自在な機能操作を目指す。本年度はPERとCRYの安定性および両者の相互作用を評価するためのアッセイ系を用いてスクリーニング条件を検討した。小規模の化合物ライブラリーを解析し、樹立したHEK293安定発現細胞においてPER2-LUCやCRY1-LUCのレポーター強度を上昇させる、ならびにPER2-LUC/NとCRY1-LUC/Cの相互作用レポーターの強度を変化させる候補化合物を見出した。これらの化合物のうちルシフェラーゼ自身の活性には影響を与えないものは、PER2やCRY1の安定性もしくは両者の相互作用を調節すると期待できる。さらにヒトU2OS細胞を用いた概日リズムアッセイを行い、時計発振に与える影響を評価した。並行して、SUMOプローブを用いてin vitroでCRYをSUMO化する条件を検討し、SUMO化型CRYを検出することに成功した。あわせてモチーフ検索からSUMO化候補サイトを予測し、その変異体を作製した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画通りPERとCRYの安定性および複合体形成に影響を与える化合物のスクリーニングを開始し、順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
PERとCRYの安定性および複合体形成に影響を与える化合物を同定し、機能解析を行う。また、SUMO化サイトの同定と解析を試みる。
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Research Products
(6 results)
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[Journal Article] Circadian amplitude regulation via FBXW7-targeted REV-ERBa degradation2016
Author(s)
Zhao, X., Hirota, T., Han, X., Cho, H., Chong, L., Lamia, K., Liu, S., Atkins, A.R., Banayo, E., Liddle, C., Yu, R.T., Yates III, J.R., Kay, S.A., Downes, M., and Evans, R.M.
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Journal Title
Cell
Volume: 165
Pages: 1644-1657
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
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