2016 Fiscal Year Annual Research Report
Urinary exosome-derived microRNAs in companion animals:application for kidney injury markers
Project/Area Number |
15H05634
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
市居 修 北海道大学, 獣医学研究院, 准教授 (60547769)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | イヌ / ネコ / 尿 / エクソソーム / バイオマーカー / 腎臓 / 慢性腎臓病 / マイクロRNA |
Outline of Annual Research Achievements |
獣医臨床分野において、伴侶動物の慢性腎臓病(CKD)は深刻な病態である。我々は次世代バイオマーカーとしてマイクロRNA(miRNA)に着目し、尿中エクソソームに包含されるmiRNAを伴侶動物の腎臓病マーカーに応用することを目的としている。腎臓の細胞が放出し、かつ尿中で検出できる病態マーカーは、腎局所病変の存在ならびに腎病理型の非侵襲的予測に有用であると考えている。 本年度は下記の計画を実施した。北海道大学動物医療センターならびに協力民間動物病院からイヌと尿サンプルを収集し、血中BUNおよびクレアチニン値のデータをもとに健常群と腎臓病群に分けた。収集した尿からエクソソームを精製し、走査型電子顕微鏡による超微細構造解析およびエクソソームマーカー(CD9、Tsg101)のウエスタンブロッティング解析を実施し、伴侶動物の尿にもエクソソームが存在することを確認した。さらに上記2群(各群1プールサンプル)のRNAを用いて、次世代シークエンス解析を行った。これらの結果と過去の報告より、miR-26a、miR-146a、miR-486、miR-21aおよびmiR-10a/bを病態マーカー候補として選抜した。特に、尿中エクソソーム由来miR-26aおよびmiR-10a/bのレベルは腎臓病群で有意に低く、miR-26aレベルは腎機能悪化と相関した。また、尿中エクソソーム由来miR-21aレベルは腎機能悪化と共に増加した。腎組織において、糸球体内miR-26aおよびmiR-10a/bレベル、尿細管間質内miR-10bのレベルは腎機能悪化および腎病理組織像の増悪と共に減少した。さらに尿細管間質内miR-21aレベルは腎病理組織像の増悪と共に増加する傾向にあった。このように、イヌの尿中エクソソーム由来のmiR-26a量は糸球体傷害時に、そのmiR-21a量は尿細管間質傷害時に変動する可能性を見出した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究期間全体としてイヌとネコの尿中エクソソームの解析を主題としているが、本年度までにイヌの部分について実施することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
計画:腎臓病群のネコおよびモデル動物の尿・腎臓中の候補miRNA発現動態と腎病理の相関を解明する。 ネコの尿中エクソソーム由来miRNAの次世代シークエンス解析については前年度までに終了している。本年度は候補miRNAの絞り込みと病理組織との相関解析について行う。 健常群と腎臓病群の尿由来エクソソーム・腎臓内の候補miRNAをTaqMan PCR解析で定量・比較する。尿および腎臓内の候補miRNAの変動を各CKDステージで明らかにし、腎病理(病理組織スコア、病態関連分子のmRNA・蛋白発現量)・腎機能(血中BUN・Cr、尿蛋白値)との相関を解析する。in situ hybridization法とLaser Microdissection法で候補miRNAの腎臓内局所発現を明らかにする。さらにCKDモデルマウスを用い、ネコの臨床サンプル解析で不足する部分を補填する。以上より、選抜した候補miRNAが関与するCKDの病理イベントを決定し、病態マーカーとしての特性・有用性を明らかにする。
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Research Products
(7 results)
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[Journal Article] Urinary exosome-derived microRNAs reflecting the changes of renal function and histopathology in dogs.2017
Author(s)
Ichii O, Ohta H, Horino T, Nakamura T, Hosotani M, Mizoguchi T, Morishita K, Nakamura K, Hoshino Y, Takagi S, Sasaki N, Takiguchi M, Sato R, Oyamada K, Kon Y.
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Journal Title
Scientific Reports
Volume: 7
Pages: 40340
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Acknowledgement Compliant
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