2015 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15H05794
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
井口 正人 京都大学, 防災研究所, 教授 (60144391)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
神田 径 東京工業大学, 学内共同利用施設等, 准教授 (00301755)
森 俊哉 東京大学, 理学(系)研究科(研究院), 准教授 (40272463)
下司 信夫 国立研究開発法人産業技術総合研究所, その他部局等, 研究員 (70356955)
田中 博 筑波大学, 生命環境科学研究科(系), 教授 (70236628)
関谷 直也 東京大学, その他の研究科, 准教授 (30422405)
久利 美和 東北大学, 学内共同利用施設等, 講師 (90374917)
阪本 真由美 名古屋大学, 学内共同利用施設等, 准教授 (60587426)
橋本 学 京都大学, 防災研究所, 教授 (20293962)
中尾 茂 鹿児島大学, 理学部, 教授 (90237214)
大湊 隆雄 東京大学, 地震研究所, 准教授 (70322039)
牧 紀男 京都大学, 防災研究所, 教授 (40283642)
市古 太郎 首都大学東京, 都市環境科学研究科, 准教授 (10318355)
山田 孝 三重大学, 生物資源学研究科, 教授 (20333635)
地頭薗 隆 鹿児島大学, 農学部, 教授 (50145455)
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Project Period (FY) |
2015-06-16 – 2016-03-31
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Keywords | 火山噴火 / 火山災害 / 警報 / 避難 / 帰島 |
Outline of Annual Research Achievements |
2015年5月29日に口永良部島の新岳火口において火山噴火が発生し,我が国の火山において初めての特別警報が発表され,島外への避難が行われた.本計画ではこの噴火に至る前駆過程の解明,噴火の実態の解明,火砕流堆積後の土砂災害及び火山灰拡散に関する調査・研究,避難に関する調査,火山活動推移予測と帰島にむけての判断に関する研究の5課題について研究を行った. 5月29日噴火に前駆して火山ガス放出量の増加,地盤変動,火山性地震活動の活発化,地熱活動の活発化が段階的に進行した.火口浅部におけるマグマの効率的な脱ガスと結晶化が進行したと解釈される. 噴煙高度は火口上9km以上に達し,火砕流も2㎞超離れた海岸線あたりまで到達した.噴火に伴う爆発地震は2014年噴火が大きいが,火山灰放出量や空気振動の大きさを考慮した噴火の規模は2015年噴火が大きい. 火山灰の大気中の拡散は移流・拡散モデルで再現できるものの火砕流については検討中である.火砕流の堆積後,土石流が発生しているが,現地調査によって,その土砂特性の調査を行った. 住民,自治体,国の防災機関及び研究者にヒアリング調査を行った.島外への移動を含めた避難およびその前の計画に,2014年噴火の経験が極めて重要な役割を果たした。2015年5月29日の噴火の6日前に発生した有感地震後に,国および自治体は必要な措置を講じたが,住民の避難状態についての意識との乖離が大きいことが明らかとなった.噴火後に地盤変動観測,火山ガス観測,無人ヘリを使用した火口周辺の調査及び観測機器の設置を行った.噴火後の火山活動にはさらに大規模な噴火に発展する兆候はなく,火山性地震は発生し続けているもののその活動状態は2015年5月噴火の直後よりも低く,地盤変動は停止,火山ガスの放出量は減少した状態にある.本研究における観測結果が,警戒区域の縮小と帰島への判断に生かされた.
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(10 results)