2015 Fiscal Year Annual Research Report
グラフマッチングによる非剛体を対象とした柔軟かつ高精度な認識
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15H06009
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
宮崎 智 東北大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (10755101)
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Project Period (FY) |
2015-08-28 – 2017-03-31
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Keywords | グラフモデル / グラフ類似度 / 構造データ |
Outline of Annual Research Achievements |
1. 研究目的.本研究課題では物体の構造をグラフで表現することで非剛体を高精度に認識する手法を開発することを目的とする.しかし,物体認識でグラフはほとんど用いられていない.2つの問題がある.(1)画像から物体を表すグラフを構築することが極めて困難であることと,(2)グラフを利用して画像の類似度を測る方法が確立されていないことが原因である.本研究課題はこれらの問題を解決することで,画像を利用した非剛体の物体認識の精度が大幅に向上するのみならず,パターン認識の分野におけるグラフの新たな活用法を開拓するもので,産業的,学術的に非常に大きな意味を持つ. 2. 研究方法.本研究の目的を達成するために,平成27年度は以下の2点について検討した.それぞれは上記の問題に関連している. (1)物体の構造を反映するグラフの抽出手法の開発.物体の変形などによりグラフは大きく異なる.そこで,物体の本質的な構造を反映するグラフモデルを構築する手法を開発した.グラフの変形はノードとエッジの数,ノードとエッジの属性値の変化で記述できることに着目した.これらの変化を確率値と分布関数のパラメータで記述することでグラフモデルを構築した. (2)グラフ類似度の計測手法の開発.グラフの変形を考慮して類似度を計測するため,開発したグラフモデルを用いて類似度を計算する手法を開発した.さらに複数のグラフモデルを用いて類似度を計算することで,主要な変形だけでなく比較的小さな変形も考慮した手法を開発した. 3. 研究成果.公開されているデータセットを用いて開発手法を評価した結果,開発したグラフモデルの認識性能は既存のモデルを上回ることが明らかとなった.これはグラフの変形がノードとエッジの数,属性値により引き起こされていることを示しており,開発したグラフモデルを用いて変形を記述できることが明らかになった.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究課題は次の三課題について検討している.1. 物体の構造を表すグラフを抽出する手法の開発,2. 抽出したグラフに適したグラフマッチング手法の開発,3. 大規模データセットを用いた認識実験.三課題のうち二課題(1と2)はすでに研究成果が出ており,順調に進んでいると判断する.
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Strategy for Future Research Activity |
大規模なデータセットを構築することを計画しているが,構築方法を再検討する必要がある.物体を撮影して新たなデータセットを構築する計画だが,すでに幾つかの大規模データセットがあり,広く使用されている.そこで,本研究課題では新たなデータを構築するよりも,既存のデータセットを利用することを検討する.具体的には既存のデータセットにグラフに関する情報を付加することを検討する.
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Research Products
(1 results)