2016 Fiscal Year Annual Research Report
Development of jaw bone resorption suppression technique targeting glutamate transport protein PICK1
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15H06045
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
鎌野 優弥 東北大学, 大学病院, 助教 (70757260)
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Project Period (FY) |
2015-08-28 – 2017-03-31
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Keywords | 骨代謝 / グルタミン酸受容体 |
Outline of Annual Research Achievements |
歯の喪失後に生じる顎堤吸収は補綴歯科治療を困難にするため,骨代謝を調節する因子の探索に基づく新たな治療法の開発は重要な課題である。本研究では、神経伝達物質であるグルタミン酸が骨代謝を調節する作用を有することに着目し、AMPAグルタミン酸レセプターと結合するPICK1をターゲットとして研究を行った。 まず、骨吸収を担う破骨細胞分化におけるPICK1の役割を明らかにする目的で、PICK1を強制発現させるベクターを破骨細胞前駆細胞であるRAW264.7細胞に遺伝子導入し、PICK1強制発現RAW細胞を作製した。この細胞を当分野で確立している破骨細胞分化誘導法に従って培養した結果、PICK1の高発現により破骨細胞分化は有意に促進した。また、PICK1のPDZドメイン結合阻害薬であるFSC231を添加し、破骨細胞分化を行ったところ、FSC231は濃度依存的に有意に破骨細胞分化を抑制した。 次に、骨形成を担う骨芽細胞分化におけるPICK1の役割を明らかにする目的で、PICK1を強制発現させる骨芽細胞様細胞MC3T3-E1細胞を作製した。作製した細胞を当分野で確立している骨芽細胞分化方法に則って培養した結果、PICK1は骨芽細胞分化に有意な影響を与えなかった。また、同様にFSC231は骨芽細胞分化に有意な影響を与えなかった。 以上のことから、PICK1は骨芽細胞分化に影響を与えず、破骨細胞分化を有意に調節できることが示唆される。今後、更なる検討を行い、PICK1をターゲットとした骨代謝性疾患の創薬につなげたいと考える。
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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