2015 Fiscal Year Annual Research Report
菌体外酸化還元酵素を分子ターゲットとするイネいもち病菌に対する新規抗菌法の開発
Project/Area Number |
15H06055
|
Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
松村 洋寿 秋田大学, 工学(系)研究科(研究院), 講師 (60741824)
|
Project Period (FY) |
2015-08-28 – 2017-03-31
|
Keywords | セロビオース脱水素酵素 / いもち病 / フラボヘムタンパク質 / 生物無機化学 / 生物構造化学 |
Outline of Annual Research Achievements |
薬剤耐性を獲得したイネいもち病菌(子嚢菌Magnaporthe oryzae)の出現が、日本各地の稲作に大きな損害を与えている。既存の殺菌剤の多くが病原菌菌体内の生合成系を標的とするため、病原菌が薬剤耐性を獲得しやすいことから、本研究では、未だ創薬対象となっていない菌体外タンパク質を標的とする新規抗菌法の開発を目的とする。具体的には、M. oryzaeの菌体外タンパク質であるセロビオース脱水素酵素(MoCDH)ホモログに着目し、その酵素反応に必要なMoCDHホモログの分子内相互作用及びMoCDHホモログのレドックスパートナー(cyt. c)との分子間相互作用のメカニズムを構造学的観点から明らかにすることで、効率的な MoCDH活性の阻害剤を開発し、いもち病の抗菌を目指す。 今年度は、M. oryzaeのゲノム配列の検索を行い、2種類MoCDHの遺伝子が存在することを明らかにした。さらに、MoCDH遺伝子をクローニングすることに成功した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画当初の目的通りに、標的タンパク質となるMoCDHをM. oryzaeゲノム中から発見することができ、その発現系構築実験を進めることができた。従って、その予定項目通りに研究を推進できていると判断できる。
|
Strategy for Future Research Activity |
来年度は、研究予定通りにMoCDH遺伝子を用いて、メタノール資化性酵母の形質転換を行い、MoCDHを大量生産を行い、その機能解析を進める。
|
-
[Journal Article] Photoinitiated reactivity of a thiolate-ligated, Spin-crossover nonheme {FeNO}(7) complex with dioxygen2016
Author(s)
McQuilken AC, Matsumura H, Durr M, Confer AM, Sheckelton JP, Siegler MA, McQueen TM, Ivanovic-Burmazovic I, Moenne-Loccoz P, Goldberg DP
-
Journal Title
J Am Chem Soc
Volume: 138
Pages: 3107-3117
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
-
-
-