2016 Fiscal Year Annual Research Report
Some Bases for a Comprehensive Study on the Alethic Functionalism
Project/Area Number |
15H06088
|
Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
秋葉 剛史 千葉大学, 文学部, 准教授 (30756276)
|
Project Period (FY) |
2015-08-28 – 2017-03-31
|
Keywords | 真理論 / 機能主義 / フッサール / Truthmaker |
Outline of Annual Research Achievements |
平成28年度中は、本研究の三つの主要課題―-課題I(真理の機能主義の定式化)、課題II(歴史的研究)、課題III(具体的領域での適用)--それぞれについて、以下のような研究を行った。 課題Iに関しては、以下の課題IIIに関する研究の内容と密接に関係するため、後述することとする。 課題IIに関しては、主として二つの側面から考察を進めた。その一つは、現象学の創始者E・フッサールによる「実在性」の構成分析に関連するものである。より具体的には、フッサールによるその分析はある重要な循環問題を提起することを示した上で、その問題に対する有力な解決案は、真理の機能主義と同様の仕方で非局所的な性質帰属を要求することを明らかにし、同立場へとつながる発想をとり出した。この考察の結果は、論文"Things and Reality: A Problem from Husserl' Constitution Analysis"としてSpringer社より出版予定の論文集(N. de Warren, S. Taguchi (eds.) Phenomenology in Japan, Springer, forthcoming)に寄稿し、現在出版準備中である。 また二つ目に、フッサールの初期判断論についての遺稿集(フッサール全集第40巻『判断論についての諸研究』)の包括的な読解を行い、初期現象学派において「真理」が関係する重要概念(事態・判断・意味など)との連関の中でどのように位置づけられていたのかを明らかにするための研究を行った。その成果は、フッサール研究会特別企画での報告として発表した。 最後に課題IIIに関しては、当初の予定通り、Truthmaker理論と真理の機能主義との関連を明らかにするための作業に着手し、前者の理論に関して一定の明確化を得た。特に焦点を当てたのは、Truthmaking関係の部分‐全体関係に関する「単調性」の問題である。この成果は、国際学会(International Workshop on Grounding)で口頭発表した。
|
Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(6 results)