2016 Fiscal Year Annual Research Report
Transcriptome analysis of tumor microenvironment
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15H06172
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
田口 歩 東京大学, 医学部附属病院, 登録研究員 (60756782)
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Project Period (FY) |
2015-08-28 – 2017-03-31
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Keywords | 炎症 / 好中球 / T細胞 / CXCL10 / KRAS / 腫瘍内微小環境 |
Outline of Annual Research Achievements |
マウス腹膜癌モデルにおいて、KRAS導入株では炎症の増悪と好中球の増加が見られた(Yoshida M and Taguchi A et al. Plos One 2016)。 ①好中球の検討 好中球の関与を検討するために好中球マーカーである抗Ly6G抗体を用いて、Ly6G陽性細胞のdepletion検討を行った。その結果、好中球depletion群において、腫瘍形成・腹水産生の促進を認めた。また、T細胞の分画に変化を認め、CD8陽性T細胞の減少と共に、CD4陽性T細胞の増加を認めた。がん性腹膜炎中好中球を単離し、naiveCD8 T細胞との共培養による増殖アッセイを行ったところ、KRAS導入がん性腹膜炎由来の好中球は強いCD8増殖促進能を持っていることが解明された。また、その機序として、好中球に発現するT細胞共刺激分子であるOX40Lや4-1BBLが関与している可能性が示唆された。 ②炎症に着目した獲得免疫の検討 KRAS導入腹膜癌細胞においては、炎症の増悪を認めた。T細胞の表現型に着目をした。T細胞のサイトカインプロファイルを検討した結果、担癌マウス腹水中のT細胞はIL10を発現していることが分かり、それはKRAS導入腹膜癌モデルにおいて顕著に増強されていることがわかった。また、T細胞のPD-1, Tim3といった疲弊マーカーの発現増強が見られた。更に、腫瘍細胞のトランスクリプトーム解析より、癌細胞はIFNg刺激によりCXCL10を発現させることを解明し、またKRAS導入腹膜癌モデルの腹水中では非常に高濃度のCXCL10が検出されることを解明した。“炎症→CXCL10発現→活性化T細胞の誘導→炎症性環境におけるT細胞疲弊”が起こっている可能性が示唆された。
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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[Journal Article] Modification of the Tumor Microenvironment in KRAS or c-MYC-Induced Ovarian Cancer-Associated Peritonitis.2016
Author(s)
Yoshida M, Taguchi A, Kawana K, Adachi K, Kawata A, Ogishima J, Nakamura H, Fujimoto A, Sato M, Inoue T, Nishida H, Furuya H, Tomio K, Arimoto T, Koga K, Wada-Hiraike O, Oda K, Nagamatsu T, Kiyono T, Osuga Y, Fujii T
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Journal Title
Plos One
Volume: Aug 2;11
Pages: ー
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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