2015 Fiscal Year Annual Research Report
オートファジーを介したWNKシグナル制御による新規血管トーヌス調節機構の解明
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15H06183
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
銭谷 慕子 (三澤) 東京医科歯科大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (10760283)
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Project Period (FY) |
2015-08-28 – 2017-03-31
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Keywords | 高血圧 |
Outline of Annual Research Achievements |
1. KLHL2ノックアウトマウスの作製;KLHL2をノックアウトする組み換えが起こったES細胞株をC57BL/6マウス胚細胞に注入し、キメラマウスが完成した。現在KLHL2ノックアウトマウスについて、C57BL/6Jマウスとの交配を繰り返し、解析に必要な個体数の確保を目指している。 2. GFP-LC3 transgenicマウスを用いたautophagy誘導条件の検討と血管特異的Atg5ノックアウトマウスの作製;Autophagyを可視化できるLC3-GFP transgenicマウスを用いて、電解質やangiotensinIIの負荷によってautophagyが誘導されるか検索する。Atg5 flox/floxマウスを血管特異的-Creマウスと交配し、Cre-loxPシステムを用いて血管特異的にAtg5をノックアウトしたマウスを作製中である。現在解析に必要な個体数を確保するため、交配をすすめている。 3. 細胞およびC57BL/6マウスでの実験による、angiotensinII以外の血管収縮物質における同機序の関与の検討;血管平滑筋細胞にangiotensinII以外の種々の血管収縮物質を投与し、western blotting法や定量PCRにて細胞や血管組織のKLHL2-WNK3-SPAK-NKCC1カスケードの変化およびマウスの血圧・血管トーヌスの変化を調べ、現在も検討中である。 4. SQSTM1/p62のKLHL2の分解における特異性の検討;SQSTM1/p62とKLHL2や他のKLHL蛋白との結合を免疫沈降法と質量分析を行い、現在もSQSTM1/p62結合蛋白の探索を施行中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
KLHL2ノックアウトマウスの作製、血管特異的Atg5ノックアウトマウスの作製を行っている。現在は交配をして個体数の確保に努めている。 その他の細胞・動物実験についても、進捗はおおむね順調である。
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Strategy for Future Research Activity |
KLHL2ノックアウトマウスや血管特異的Atg5ノックアウトマウスが、解析可能な十分な個体数が得られ次第、そのフェノタイプを解析する。また塩分・血管収縮物質の負荷によるフェノタイプの変化や、WNKシグナルの変化などを確認する予定である。
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