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2015 Fiscal Year Annual Research Report

塩分感受性と糖脂質代謝をつなぐWNK4の機能探究

Research Project

Project/Area Number 15H06184
Research InstitutionTokyo Medical and Dental University

Principal Investigator

高橋 大栄  東京医科歯科大学, 医学部附属病院, 助教 (40759552)

Project Period (FY) 2015-08-28 – 2017-03-31
Keywordsメタボリックシンドローム
Outline of Annual Research Achievements

WNK4KOマウスの糖代謝に関わる詳細な表現型を解析した。WNK4-KOマウスの成熟後の長期経過について記録し、成長曲線、体長、各臓器重量、皮下脂肪厚、内臓脂肪重量などのパラメータを採集した。各臓器への脂肪蓄積の評価のため、HE染色やOil-red O染色を行い、野生型およびKOマウスにおける脂肪蓄積の評価を行った。全身の脂質代謝評価のため、中性脂肪・コレステロール等、各パラメータについても採血・定量によって測定を行った。
我々は今回、マウス表現型からとくに脂肪での機能に着目し、脂肪細胞への分化能を有するマウス3T3-L1培養細胞を用いて検討を行った。その結果から、WNK4が脂肪細胞において重要な働きをしていることが示唆された。その分子生物学的機序を明らかにするため、マウス由来の培養細胞である3T3-L1線維芽細胞を用いて、WNK4が脂肪細胞蓄積を制御する仕組みの解明を試みた。WNK4のノックダウンに限らず、他のWNKリン酸化シグナル構成因子であるWNK1、OSR1/SPAKのノックダウン実験による解析、bumetnideによる阻害実験等の追加実験を行った。またその他WNK4によって制御を受ける下流の因子を一部明らかにしている。
これらの結果を以て現在論文投稿中であり、修正実験を行っている。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

細胞実験の結果から、WNK4が脂肪細胞において重要な働きをしていることが示唆された。これをもとに、その分子生物学的機序を明らかにするため、マウス由来の培養細胞である3T3-L1線維芽細胞を用いて、WNK4が脂肪細胞蓄積を制御する仕組みの解明を試みた。
WNK4のノックダウンに限らず、他のWNKリン酸化シグナル構成因子であるWNK1、OSR1/SPAKのノックダウン実験による解析、bumetnideによる阻害実験等の追加実験を行った。またその他WNK4によって制御を受ける下流の因子を一部明らかにした。
同様に、当科が有する野生型WNK4過剰発現マウス(WNK4トランスジェニックマウス)の解析を行い、同様の表現型の解析を行った。
これらのデータをもとに現在論文投稿中である。

Strategy for Future Research Activity

今後、特にWNKと脂肪細胞におけるレニン・アンジオテンシン系(RAS系)との関わりについて検証を行っていく予定である。
アンジオテンシンIIやアルドステロンはいずれも腎臓においてWNK4の上流の制御因子である。またRAS系は脂肪細胞において、インスリン抵抗性および肥満の病態に重要であることが知られる。脂肪はRAS系の構成因子をすべて内在性に有しており、アンジオテンシンII受容体(ATI、 ATII)のKOマウスが抗肥満を示すことや、アルドステロン拮抗薬をCKDモデルマウスに投与することでCKDに伴う糖代謝異常・肥満の病態が改善されることが実験的に示されている。その一方、アンジオテンシンII・アルドステロンとも受容体以下のシグナルは十分に解明されておらず、WNK4がこれらのRAS系に伴う肥満の病態に寄与している可能性も考えられる。このことから、WNK4 KOマウスのRAS系を賦活し、これに伴う糖代謝異常に対する抵抗性の有無について検討する。

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Published: 2017-01-06  

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