2015 Fiscal Year Annual Research Report
レビー小体型認知症の精神症状発現と脳内活性化ミクログリア局在との関連性の検討
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15H06254
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
武内 智康 浜松医科大学, 光尖端医学教育研究センター, 助教 (20754188)
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Project Period (FY) |
2015-08-28 – 2017-03-31
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Keywords | レビー小体型認知症 / ミクログリア活性 |
Outline of Annual Research Achievements |
幻覚・妄想・誤認など精神症状が多彩なレビー小体型認知症(DLB)の機能画像の特徴として、一次視覚野の血流低下や線条体でのドパミントランスポーター密度の低下が報告されているが、精神症状とのこれら画像所見との関連性はよく分かっておらず、死後脳解析では後頭葉のレビー小体の出現が他領域より少ないとの報告もあり、精神症状の原因病態には謎が多い。アルツハイマー病やパーキンソン病などで中核症状と関連して、脳内ミクログリアが活性化することが分かってきており、最近DLBでも神経炎症の存在が示唆されている。DLB患者の脳内のミクログリア活性変化を描出し症状発現との関係を検討するため、活性化ミクログリアを評価するトレーサーである[11C]DPA713を用いて、ポジトロン断層法(PET)を行った。 DLB症例7名をエントリーし、Mini-Mental State Examination、Frontal Assessment Battery、Neuropsychiatric inventoryを施行し、全般的認知機能、前頭葉機能、精神症状の程度を評価した。正確な関心領域の設定が可能にするため、[11C]DPA713検査の前に、3-dimensial MRIを撮像し、PET及びMRIガントリーがACPCラインを中心に平行になるようセッティングを行った。[11C]DPA713を用いて、浜松ホトニクス社製頭部専用PETスキャナーHITS655Kで全脳にスキャンを行い、DLB症例のデータを取得した。 また、DLBにおける[11C]DPA713の脳内結合能を正常対象群と比較するため、正常人12人において、同様に[11C]DPA713を施行し正常データベースの作成を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
DLB症例12名、正常人12名のデータベースの作成を行うが、DLB7症例、正常人12名の受容体結合能算出まで完了している。 また、DLBにおける各種認知機能検査のスコアと[11C]DPA713の受容体結合能に相関がある脳部位の同定を行うが、7症例の神経心理学的検査は完了している。
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Strategy for Future Research Activity |
前年度に引き続き、DLB症例5名の臨床評価、PET撮像を行い、今年度中に撮像を終了させる。 データ取得後、関心領域法と統計画像法の両方を用いて解析する。 [11C]DPA713の受領帯結合能を正常対象群と比較して、活性化ミクログリアの異常を明らかにする。また、各種認知機能検査のスコアとPETにおける[11C]DPA713との相関を、SPMを用いて解析する。SPMではmultiple regression (correlation) analysisを用いて、神経心理学的検査と相関のある脳部位(関心領域)を同定する。
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Research Products
(1 results)