2015 Fiscal Year Annual Research Report
中枢神経疾患におけるミトコンドリアDNA放出機構の解明
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15H06372
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
榊原 佳織 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 特任研究員 (40621280)
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Project Period (FY) |
2015-08-28 – 2017-03-31
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Keywords | ミトコンドリアDNA / 視神経脊髄炎 / アストロサイト |
Outline of Annual Research Achievements |
NMOはAQP4抗体によるアストロサイト障害が原因であるが髄液中でIL-1βやHMGB1が増加することが報告されており、自然免疫系の関与が示唆されていた。一方ミトコンドリアDNAは近年内因性のDAMPSとして注目されており、インフラマゾームの活性化やcGAS-sting経路を介してタイプ1インターフェロンの産生に関与することが報告されてきたが、中枢神経疾患での役割はまったく不明であった。 さまざまな中枢神経疾患患者髄液のミトコンドリアDNAを測定したところ他の神経疾患に比べてNMO急性期において有意に増加していることを見出した。またNMO患者血清をマウスのアストロサイトおよびAQP4強制発現HEK293細胞にに添加したところ、ミトコンドリアDNAが培養上清中に増加した。さらにミトコンドリアDNAを混合グリア培養に添加したところ、培地中にIL-1βが増加した。この増加はインフラマゾーム活性化が起きないASC欠損マウスでは観察されず、ミトコンドリアDNAはインフラマゾームを活性化しIL-1β産生の原因となることが明らかとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
視神経脊髄炎患者検体と培養系において予想通りの結果が得られている
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Strategy for Future Research Activity |
このまま研究を推進していく
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