2015 Fiscal Year Annual Research Report
線維の配向性を付与したスキャフォールドを用いた半月板横断裂に対する治療法の確立
Project/Area Number |
15H06377
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
下村 和範 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (40755998)
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Project Period (FY) |
2015-08-28 – 2016-03-31
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Keywords | 再生医療 / 整形外科 |
Outline of Annual Research Achievements |
1、スキャフォールドの作製および評価 エレクトロスピニング法にてε-カプロラクトン(PCL)およびポリエチレンオキサイド(PEO)をハイブリッドさせスキャフォールドを作製した。水溶性であるPEOをPBSへ浸水し除去、PCLスキャフォールドの密度を調整した。これらのスキャフォールドを1cm x 1cmの大きさで用意し、ウサギ膝関節滑膜組織より間葉系幹細胞を採取、スキャフォールドへ播種した。通常の培地(DMEM, 10%FBS)で最大1週間程度まで培養の後、細胞接着能および生存率を評価した。大部分(90%以上)の細胞の生存が確認され、細胞はスキャフォールドの表層を中心に接着が認められた。以上より、ウサギの細胞の使用に問題が無い事が示され、ウサギを用いた動物実験へと移行する方針となった。
2、ウサギ膝関節半月板欠損モデルの作製 麻酔下に、ウサギ膝関節を内側傍膝蓋アプローチにて展開し、内側関節面を露出した。内側半月板を十分に展開するため、内側側副靭帯の一部を切離し、内側半月前節に①横断裂の作製、②5mm幅の欠損、③前節全て(半月板の1/3)のいずれかの欠損を作製した。いずれの損傷も半月中心部から辺縁部まで作製した。一ヶ月後にサクリファイスを行ない、評価した。①では、半月損傷部に自然修復が認められ、半月損傷モデルとしては不適切であった。②および③において、半月板の自然修復は認められず、隣接する関節軟骨の変性が進行していた。以上より、②③共にモデルとして適していたが、スキャフォールドを移植・縫合時に、半月板実質が残存している方が、手術操作が容易となる事が期待され、今回のモデルとしては、②を採用する事とした。今後、順次スキャフォールドの移植を行い、解析を行なう予定である(平成28年度より、科研若手Aへ移行予定)。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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