2016 Fiscal Year Annual Research Report
Analysis of bone metabolism in B cell-specific CD40 conditional knockoout mice
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15H06391
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
藤原 千春 大阪大学, 歯学研究科, 特任助教(常勤) (00755358)
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Project Period (FY) |
2015-08-28 – 2017-03-31
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Keywords | 骨代謝 / CD40 / B細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
CD40分子は免疫細胞であるB細胞上に主に発現しており、同分子を介したシグナルによりB細胞からのRANKL/OPGの産生を調節し、骨代謝に関与していることが示唆されている。一方、歯周炎病巣局所にはCD40陽性のB細胞が多数遊走・定着していることから、これらB細胞上のCD40から誘導されるシグナルが、破骨細胞の分化を活性化することで、歯槽骨破壊を引き起こすことが想定される。そこで本研究では、B細胞特異的なCD40コンディショナルノックアウトマウス (cKO) を作成し、B細胞上のCD40が骨代謝恒常性維持にどのような影響を及ぼすのか、さらに、マウス実験的歯周炎モデルを導入することで、歯周炎のような炎症状態において、B細胞のCD40が骨代謝制御に果たす役割を明らかにすることを目的として研究を行った。 BACトランスジェニックシステムを用いて作成したCD40floxマウスをB細胞特異的Creマウスと交配し、B細胞特異的CD40コンディショナルノックアウトマウス (B cell CD40cKO) を樹立した。同マウスでは、脾臓B細胞においてはCD40の発現が欠失していたが、樹状細胞ではCD40の発現を認めることをフローサイトメーターにより確認した。 B cell CD40cKOの大腿骨をHE染色した結果、コントロールのCD40floxマウスと比較して、骨梁構造の異常を認めた。さらに、μCT撮影の結果、B cell CD40cKOではCD40floxマウスと比較して骨密度の低下を認めた。 さらに、マウスの上顎第二大臼歯に絹糸を巻き、実験的にマウスに歯周炎を誘導すると、B cell CD40cKOではCD40floxと比較して、歯槽骨吸収が軽減する傾向を認めた。 以上の結果より、B細胞のCD40は骨代謝の恒常性の維持に寄与すると共に、歯周病における歯槽骨破壊にも関与することが示唆された。
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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