2015 Fiscal Year Annual Research Report
多能性獲得・維持におけるRNAメチル化によるncRNAの安定化及び生成制御の役割
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15H06444
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
岡下 修己 徳島大学, 疾患酵素学研究センター, 助教 (10757933)
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Project Period (FY) |
2015-08-28 – 2016-03-31
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Keywords | RNAメチル化 / Nsun2 / Dnmt2 / 胚性幹細胞 / 多能性 / non-coding RNA |
Outline of Annual Research Achievements |
non-coding RNA(ncRNA)はES細胞の自己複製能及び多分化能に重要な役割を果たしている。近年、ncRNAはメチル化修飾を受けることによって細胞内で安定化されることが分かってきた。しかし、ES細胞の自己複製能及び多分化能にncRNAの安定化が果たす役割は不明であった。そこで、未分化なES細胞で発現が高いRNAメチル化酵素であるNSUN2に着目し、NSUN2によるRNAメチル化を介したncRNAの安定化が、ES細胞の自己複製能及び多分化能に関わっているのか検証を行った。CRISPR/Cas9システムによりNsun2欠損ES細胞の樹立を行ったところ、Nsun2欠損ES細胞では形態的な変化はなく、長期にわたり未分化性を維持していた。一方、ES細胞の多分化能に対する機能を明らかにするため、Nsun2欠損ES細胞をLIF非存在下で培養した結果、Nsun2欠損による影響は観察されなかった。以上の結果より、Nsun2によるメチル化を介したRNAの安定化はES細胞の自己複製能及び多分化能に重要ではない可能性が示唆された。しかし、Nsun2欠損ES細胞ではNSUN2と同様にRNAメチル化活性を有するDNMT2が発現しており、RNAの安定性に寄与している可能性がある。そこで現在、CRISPR/Cas9システムを用いてNsun2及び Dnmt2を両方とも欠損したES細胞の作製を行っている。Nsun2/Dnmt2欠損ES細胞の樹立ができ次第、ES細胞の自己複製能及び多分化能とncRNAの安定化の関係性を解析する。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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