2016 Fiscal Year Annual Research Report
Analysis of S100 family proteins in duodenal juice as a diagnostic marker of pancreatic ductal adenocarcinoma.
Project/Area Number |
15H06482
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
森 泰寿 九州大学, 大学病院, 助教 (50632642)
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Project Period (FY) |
2015-08-28 – 2017-03-31
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Keywords | 膵癌 / 診断マーカー / S100タンパクfamily / Glypican-1 / 十二指腸液 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、十二指腸液中Glypican-1が膵癌早期発見マーカーとして有用かどうかを検討した。先行研究で採取されていた十二指腸液を利用し、ELISA kitを用いて十二指腸液中のGlypican-1濃度を測定した。対象症例は膵癌群7例、膵IPMN群7例、コントロール群(生体腎移植ドナーから採取したもの)14例とした。それぞれのGlypican-1濃度の中央値は膵癌群:2ng/ml、膵IPMN群:37ng/ml、コントロール群:17ng/mlであり、膵癌群 vs 膵IPMN群では有意差を認めたが、膵癌群 vs コントロール群および膵IPMN群 vs コントロール群では有意差を認めなかった。また、膵疾患群(膵癌群+膵IPMN群) vs コントロール群での比較でも有意差は認めなかった。以上より、今回の研究では早期膵癌および膵疾患のスクリーニングという観点ではGlypican-1の有用性を明らかにすることはできなかった。ただし、膵IPMN群 vs 膵癌群では有意差を認めた。そのため、画像検査で膵IPMNが疑われている患者に対し、十二指腸液中のGlypican-1濃度を測定することで、膵IPMN由来癌または膵IPMN併存癌の早期発見に寄与し、膵IPMN患者の経過観察に有用である可能性が示唆された。今後はその観点から十二指腸液中のGlypican-1濃度を測定していく予定である。また、先行研究で膵疾患スクリーニング検査として有用であることが示唆された十二指腸液中S100A4の評価およびS100タンパクfamilyの発現量と予後に関しての検討も今後行っていく予定である。
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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