2016 Fiscal Year Annual Research Report
Development of the new technique to promote healing of the implant treatment
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15H06490
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
安波 礼之 九州大学, 大学病院, 医員 (00758021)
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Project Period (FY) |
2015-08-28 – 2017-03-31
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Keywords | インプラント / スタチン |
Outline of Annual Research Achievements |
歯を失うと抜歯窩周囲骨・軟組織のボリュームの減少が生じ,欠損補綴による機能的・審美的回復を行うことが困難になる.そこで,脂質異常症の治療薬「スタチン」の骨形成や軟組織の治癒促進効果といった多面的作用に着目した.当研究室で開発した注射での投与が可能な長期徐放性キャリア(乳酸・グリコール酸共重合体(PLGA)-フルバスタチン複合体)を用い,インプラント周囲組織の治癒を促進するのではないかという仮説をたて,検討することにした. 4週齢の雄性Wistar系ラット上顎第一臼歯を抜去後,抜歯窩にインプラントを埋入し、PLGA,フルバスタチン(FS) 0.5または1.0 mg/kg含有PLGA(FS-PL0.5,1.0)および埋入のみの4群に分け,前3群は近傍の歯肉頬移行部にそれぞれを注射にて投与した。インプラント埋入後後28日目に,インプラント周囲組織切片作製を行い,組織形態計測学的検討を行った. 細胞実験においては,口腔上皮細胞(GE1)および線維芽細胞(NIH3T3)を用いてFS存在下における細胞増殖率,移動量の計測及び接着関連タンパクの発現解析(Inβ4, vinculin)を行った. その結果、FS-PLをインプラント埋入部近傍に投与することによってインプラントの骨接触率が向上することが示された.培養実験では,FSにより両細胞ともに増殖および細胞移動が促進された.また、両細胞において接着タンパク・細胞骨格の発現に差はなく、細胞為害性がないことを確認した。以上のことより,FS-PL局所単回投与は,抜歯~インプラント手術の一連の治癒を促進させる新たな治療法となる可能性が示唆された.
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(3 results)