2015 Fiscal Year Annual Research Report
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15H06610
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
大島 睦子 昭和大学, 歯学部, 普通研究生 (10756399)
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Project Period (FY) |
2015-08-28 – 2017-03-31
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Keywords | Cdc42 / 口蓋裂 / 発生 |
Outline of Annual Research Achievements |
申請者はCdc42の顎顔面領域の形成におけるCdc42遺伝子の機能を検討するために、主に神経堤由来細胞領域においてCre遺伝子を発現するトランスジェニックマウスとCdc42遺伝子にloxP配列を組み込んだfloxマウスをそれぞれ交配させ、Cre発現領域でCdc42を特異的に欠損させたコンディショナルノックアウトマウスを作成した。その結果、作成されたマウスは、短頭であり、顔面の正中裂、また口蓋裂などの表現型を認めた。また、作製されたマウスにおけるGFP発現領域と、ROSAマウスを交配させ作成されたマウスにおけるLacZ染色部位を比較すると一致しており、Cdc42遺伝子は顎顔面領域において発現し、それらを欠損させると短頭、顔面の正中裂、口蓋裂等の表現型を呈することが明らかとなった(Oshima-Nakayama M. Yamada A. et al.Bone Reports;5:1-6,2016)。 今後、さらなる検討を行うため、細胞増殖についてProliferating Cell Nuclear Antigen(PCNA)染色を行い、また細胞死に関してはTUNEL染色を行いたいと考えている。また、さらに口蓋形成過程・顎顔面領域における形成過程における遺伝子発現のさらなる解析を行うために、胎生期マウス頭部を用いたin situ hybridization法等にて検討を行いたいと考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度においてマウスの作製、表現型の解析を行い、発表することが出来た(Oshima-Nakayama M. Yamada A. et al.Bone Reports;5:1-6,2016)。今後、さらなるメカニズムの解析を行う予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
昨年度、発表することが出来た論文(Oshima-Nakayama M. Yamada A. et al.Bone Reports;5:1-6,2016)は、表現型の解析を中心としたものであり、今後、さらなるメカニズムの解析を行う予定である。そのために、現在のマウスの系統の維持を行い、引き続き実験を遂行する。上半期において、組織切片上においての免疫染色を行い、細胞増殖や細胞死においての検討を行う。また、下半期においてそれら結果をもとに、Whole-mount in situ hybridization法を行い、本マウスにおける口唇口蓋裂の関連遺伝子の発現パターンの解析を、胎生期マウスの頭部を用い、継時的な発現パターンの解析を行う予定である。
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Research Products
(3 results)