2016 Fiscal Year Annual Research Report
Modeling glacier melt and runoff considering the response of glacial microbes to climate change and water resources assessment
Project/Area Number |
15H06642
|
Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
朝岡 良浩 日本大学, 工学部, 准教授 (00758625)
|
Project Period (FY) |
2015-08-28 – 2017-03-31
|
Keywords | 熱帯氷河 / アルベド / 雪氷藻類 / 水資源運用 / ボリビア |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は南米アンデス高地の熱帯氷河を対象として、雪氷藻類の増殖に伴うアルベド低下を考慮した氷河融解・流出モデルを構築して、氷河が分布する流域の水資源評価を目的とした。 平成28年度は、(1)現地調査、(2)氷河融解・流出モデルの改良、(3)氷河後退および水資源評価の3項目に取り組んだ。 得られた知見を以下に示す。 (1)9月と3月の計2回ボリビア多民族国に渡航し、トゥニ貯水池集水域の水文・気象観測網のメンテナンス及びデータ回収を行い、2011年から5年間におよぶ水文・気象データを蓄積した。(2)平成27年度までに測定したアルベドと既往の知見に基づいて、氷河融解・流出モデルのアルベド推定スキームを改良し、雪氷藻類の増殖に伴うアルベド低下を考慮して氷河融解量を推定するモデルを作成した。(3)昨年度に引き続き、Landsat衛星のTMおよびOLI画像を用いて、トゥニ貯水池集水域の氷河域を抽出した結果、2016年の氷河面積は1984年の約40%まで減少していることを示した。(4)氷河融解・流出モデルをトゥニ貯水池の集水域に適用し、氷河後退による水供給への影響を評価した。現行の水資源運用においてトゥニ貯水池は首都圏とダム下流側の地域に水供給しているが、氷河後退による影響はダム下流側の地域の方が深刻であることを示した。(5)上記(2)の氷河融解・流出モデルを用いて融解速度と河川流量を推定した結果、雪氷藻類によるアルベド低下に伴い、融解速度と河川流量は増加し、特に雨季の増加が大きいことを示した。
|
Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(10 results)