2015 Fiscal Year Annual Research Report
新規nuclear speckle因子USP42によるDNA修復制御機構の解明
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15H06738
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
西 良太郎 立命館大学, 生命科学部, 助教 (80446525)
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Project Period (FY) |
2015-08-28 – 2016-03-31
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Keywords | DNA修復 |
Outline of Annual Research Achievements |
DNA修復機構がゲノムの恒常性に重要な役割を果たすことは論を待たないが、これまでの研究ではDNA損傷部位でどのような反応が起こっているのか、あるいはクロマチンレベルでどのようなDNA修復の制御機構が存在するかに着目して研究が行われてきた。その一方で、ゲノムDNAは核内で様々な核内構造体と混在しているが、これらがDNA修復に及ぼす影響については解明すべき点が多く残されていた。 そこで本研究計画においては、細胞核内における高次構造体によるDNA修復機構への影響を理解することを目標とし、数あるDNA損傷の中でも特に細胞毒性の高いDNA二重鎖切断(DNA double-strand breaks: DSBs)修復に対する効果を明らかにすることを目的とした。核内構造体のなかでは、転写との密接な関連が知られているnuclear speckleを研究対象に選び、そのDSB修復における機能を新規nuclear speckle因子であるUSP42(ubiquitin specific protease 42)の機能解析を行うことにより明らかにすることを試みた。 これまでに、USP42が1)DSB修復のうち特定の経路において促進的に機能することを特異的なアッセイを用いて明らかにし、2) 様々な欠失変異USP42を用いてnuclear speckleへの局在に必要なドメインを同定した。さらに、siRNAを用いたUSP42ノックダウンによる実験に加えて、USP42をノックアウトしたヒト細胞株を用いて種々の実験を行い、siRNAを用いて得られた結果と一致することを確認した。これらの結果により本研究を発展させるにあたり重要な基盤を築くことができたものと考えている。従って、本研究は概ね想定された通りに進行していると言える。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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