2016 Fiscal Year Annual Research Report
Elucidating the molecular bases and pathophysiological significances of the extracellular inflammasome which drives chronic inflammation
Project/Area Number |
15H06785
|
Research Institution | Shujitsu University |
Principal Investigator |
渡邊 政博 就実大学, 薬学部, 助教 (10758246)
|
Project Period (FY) |
2015-08-28 – 2017-03-31
|
Keywords | 慢性炎症 / 終末糖化産物 / サイトカイン |
Outline of Annual Research Achievements |
近年,メタボリックシンドロームをはじめとする加齢や生活習慣によって発症し,根治的な治療法が見出されていない疾患の基盤として,非感染性の炎症の遷延(慢性炎症)が注目を集めつつある.これまでに我々は,この病態に関与することが強く示唆されているAdvanced glycation endproducts(AGEs)の作用メカニズムを探索する過程で,複数の内在性分子(候補分子)がAGEsと相互作用する可能性を見出している.これらの候補分子とAGEsとの相互作用は,慢性炎症病態の進展や制御に関与している可能性が考えられる.そこで本研究では,候補分子のひとつであるTNF-like weak inducer of apoptosis(TWEAK)に注目し,AGEsの共存がTWEAKの生理機能に与える影響に注目した解析を行った.前年度の検討により,タグ配列を付加したTWEAKの発現系の構築に成功し,プルダウン解析によりこの分子がAGEsと相互作用する可能性を強く示唆する知見を得た.本年度は,より信頼性の高い結果を得るために,作製したリコンビナントタンパク質からのエンドトキシン除去方法の検討を行った.その結果,エンドトキシンの影響を低減した系においてプルダウン解析を行うことが可能となり,AGEsとTWEAKが直接的に結合することを強く示唆する結果が得られた.続いて,この現象がTWEAKの生理機能に与える影響を検討した.前年度の検討により,血管内皮細胞モデルであるEA.hy.926細胞がTWEAK刺激に応答することを見出している.そこで,この系にAGEsを共存させたところTWEAKの作用が抑制されることが示された.以上の検討により,AGEsは直接的な相互作用を介してTWEAKの生理機能を阻害することが示唆された.今後,この現象の病態生理学的な意義について検討することが必要と考えられる.
|
Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(3 results)