2015 Fiscal Year Annual Research Report
Constraining the Equation of State of Neutron Stars via Accurate Gravitational Waveforms from Binary Neutron Stars
Project/Area Number |
15H06813
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Research Institution | Kobe City College of Technology |
Principal Investigator |
高見 健太郎 神戸市立工業高等専門学校, その他部局等, 助教 (70758002)
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Project Period (FY) |
2015-08-28 – 2017-03-31
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Keywords | 重力波 / 連星中性子星 / 数値相対論 / 状態方程式 / 大質量星 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度、連星ブラックホール合体からの重力波が世界で初めて観測されたことから、連星中性子星合体からの重力波も近く観測されるものと大きく期待されている。そのため、観測される連星中性子星合体からの重力波から多くの物理情報を引き出すために、様々な角度からの理論的研究が急務である。その中でも、本研究では連星中性子星合体及びそこから放射される重力波の状態方程式依存性に重点を置いて研究を進めている。
連星中性子星合体から放射される重力波のパワースペクトル密度には、複数の特徴的なピークが存在していることが知られている。報告者は、そのピークの幾つかは状態方程式に大きく依存しており、それらの間の相関関係を発見した。これは、観測される重力波から未知の状態方程式などを決定することができる重要なものである。その後、連星中性子星の質量が非常に小さい場合には、報告者が発見した相関関係は不成立な可能性を指摘されたが、非常に幅広い質量範囲で多くのモデルを計算し、パワースペクトル密度だけではなくスペクトログラムなど様々な詳細な解析により、報告者が発見した相関関係は一般的に成立することを発見した。これに関連して、現在、1編の論文を投稿中である。
その他にも、本研究課題に関連した3編の論文を執筆中であり、近く投稿できる予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
「研究活動スタート支援」の初年度のため、科研費が交付されて利用できるようになったのが11月頃であった。そのために、研究を効率的に遂行するために必要なHPCの購入・納品が年を越してからにずれこんだことが大きな要因の一つと考えられる。 また、使用しているスーパーコンピューターのジョブ管理方法などが複数回に渡り変更になったため、それに伴う各種変更なども少なからず影響している。
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Strategy for Future Research Activity |
まずは、現在執筆中の3編の論文を完成させる予定である。これらに関連した大規模なシミュレーションは既に終了しているので、データーの解析やそれの解釈などを念入りにすすめながら、本文を構成しているところである。
また、これらに並行して、連星中性子星合体を用いたガンマ線バースの観点から、その状態方程式依存性を探るための大規模シミュレーションを実行する予定である。
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Research Products
(6 results)