2015 Fiscal Year Annual Research Report
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15H06870
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Research Institution | National Defense Medical College |
Principal Investigator |
浦出 美緒 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究, その他部局等, 助教 (40758223)
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Project Period (FY) |
2015-08-28 – 2018-03-31
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Keywords | 児童虐待 / 小児看護 / 混合研究 / 看護師 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、児童虐待疑いの通告を児の家族へ伝えるか否か(以下、「家族への通告告知の有無」と記載)と、病棟の看護師の家族への対処方法/看護師-家族の関係性/心理的困難感との関連とその要因を明らかにすることを目的とした実証研究である。児童虐待防止法により医療者は児に児童虐待の疑いがある場合通告をする義務がある。一方で、通告後に家族に通告告知を行うかは法律・ガイドラインは存在せず、専門家の意見も分かれている。児と家族に日々接する看護師が通告告知によってどのような影響を受けるのか、どのように児や家族と接しているのかについては先行研究が乏しい。そこでH27年度には文献レビューと質的調査を予定していた。 H27年度は所属機関の倫理委員会にて当該研究の承認を得、調査協力依頼書や質的調査に必要なインタビューガイドの作成を行った。また、児童虐待の疑いのある児に対して、看護師が具体的にどのようなケア/ケアリング行動をとっているのかを明らかにするため、国内国外の先行研究を網羅的に調査し文献レビューを行った。その成果を国際ケアリング学会にてポスター発表し成果の社会還元に努めた。質的調査の分析方法に関して専門的な視点を得るためM-GTAの研究会に参加した。 年度途中より産休育休に入ることとなり、本年度は予定していた質的調査を実施することができなかった。しかし、調査に必要な準備を行うことで育休から復帰した際にすぐに調査に入ることができるよう環境調整を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
H27年度の途中より産休育休を取得した。このため、当初予定していた質的調査の実施ができなかった。調査のための前段階としての文献レビュー・倫理委員会承認・調査準備は滞りなく実施できたことより、育休からの復帰後は速やかに質的調査を開始する。
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Strategy for Future Research Activity |
育休復帰後より質的調査を実施する。H28年度は質的調査の結果を分析し、論文にまとめる。同時に量的調査の質問紙を作成し、H29年度に全国の小児専門病院に勤務する看護師を対象に質問紙調査を行う。
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