2016 Fiscal Year Annual Research Report
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15J00374
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
武田 啓佑 早稲田大学, 文学学術院, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2015-04-24 – 2018-03-31
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Keywords | 西洋中世史 / イングランド史 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、14・15世紀イングランドにおける王権と宮廷文化をめぐる研究課題の第2年度にあたる。本年度も既存の研究文献を渉猟して研究状況の整理と問題点の把握に努め、前年度の作業を受け継ぐ形で、とりわけヘンリ四世(在位1399-1413年)期・ヘンリ五世(在位1413-22年)期の政治史と文化についてこれらの基礎的な作業を行った。その一方で、前年度に収集した史料の分析に引き続き取り組んだ。これは、2015年度に特別研究員奨励費を利用してイギリス国立公文書館に赴いて収集した、リチャード二世(在位1377-99年)期の財務府の支出に関する史料群である。加えて、本年度も1月に同様の方法でイギリスに滞在し、2週間弱にわたって国立公文書館での史料調査をおこなった。今回はヘンリ四世期およびヘンリ五世期の一部について、財務府の同種の史料を中心に収集することができ、有益な調査であったと考えている。年度中には史料の整理と分析が完了しなかったため、次年度も引き続きこの作業を行う必要がある。全体として見れば、研究文献および史料の収集に関しては比較的順調に進んでいるが、入手した史料の分析に予想よりも時間を要している状況であるといえる。この遅れが影響して、本年度は新たな投稿論文の執筆や学会・研究会等での口頭研究報告を行うことができず、また、執筆中の論文も未だ修正作業の途中となっている。したがって、次年度は何らかの形で成果を発表することが課題になるだろう。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
史料等の収集は概ね順調に進んでいるが、その分析に遅れがあり、論文執筆も遅れているため
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Strategy for Future Research Activity |
まずは史料の分析に注力する。その上で、何らかの形で考察の成果を発表し、博士学位論文作成へのステップとする
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