2016 Fiscal Year Annual Research Report
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15J01143
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
友永 奈美 京都大学, 農学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2015-04-24 – 2017-03-31
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Keywords | スフィンゴ脂質 / 消化管吸収 / 皮膚バリア機能 |
Outline of Annual Research Achievements |
近年、スフィンゴ脂質の食品機能性が注目されており、経口摂取による皮膚バリア機能改善作用なども報告されている。海産物由来スフィンゴ脂質の一種であるセラミドアミノエチルホスホン酸(CAEP)は、皮膚を構成するスフィンゴ脂質とは異なった特殊な構造を有する。そこで、消化管吸収および経口摂取による皮膚バリア機能改善作用について調べた。 前年度の研究において、経口摂取されたCAEPはスフィンゴイド塩基へと分解されることを確認した。そこで本年度は、ラットリンパカニューレ法を用いてCAEP分解産物であるスフィンゴイド塩基の生体内への吸収を調べた。その結果、CAEP投与後のリンパ液中でCAEP由来の遊離型スフィンゴイド塩基とそれらを構成成分とする複合スフィンゴ脂質が増加したため、投与したCAEPの一部はリンパを介して生体内へと吸収されることが明らかとなった。このとき、複合スフィンゴ脂質を構成する脂肪酸や極性基は投与したCAEPとは異なるものも含まれていたことから、CAEP由来スフィンゴイド塩基の一部は複合スフィンゴ脂質へと再合成されている可能性が示唆された。 また、アトピー様皮膚炎モデルマウスを用いてCAEP経口摂取による皮膚バリア機能改善作用への影響を評価した。マグネシウム欠乏飼料によりアトピー様皮膚炎を誘発したヘアレスマウスに0.1%CAEPを含む飼料を与えたところ、CAEPを含まない対照群と比べて経皮水分蒸散量が有意に減少し、角層水分量が有意に増加した。さらにマウス背部皮膚のレプリカを作成し、三次元画像解析によるシワの測定を行ったところ、CAEP摂取群は対照群に比べてシワの数と深さが有意に減少することがわかった。これらの結果から、CAEP経口摂取による皮膚バリア機能改善促進作用が確認された。
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(6 results)