2015 Fiscal Year Annual Research Report
ホログラフィック超伝導におけるソリトンを用いた超伝導の競合の研究
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15J01666
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
西田 充宏 大阪大学, 理学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2015-04-24 – 2017-03-31
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Keywords | AdS/CFT |
Outline of Annual Research Achievements |
複数の秩序変数のあるホログラフィック超伝導モデルの研究 物理学において相転移は超伝導、氷から水への変化などを理解するための重要な概念である。申請者の研究対象であるホログラフィック超伝導モデルとは相転移を記述するモデルの一つであり、ブラックホール時空に秩序変数としてスカラー場などを導入したモデルである。このモデルではブラックホール時空のパラメータであるホーキング温度を下げることによって、秩序変数がノンゼロの値を持つ解が出現し相転移が起こる。この相転移が超伝導現象と似ている所が、ホログラフィック超伝導という名前の由来である。申請者は複数の秩序変数のあるホログラフィック超伝導モデルを研究した。近年、物性理論において複数の秩序変数による多成分超伝導やフラストレーションが議論されている。これらの物性理論モデルをヒントにして、複数の秩序変数のあるホログラフィック超伝導モデルを構成し、その相構造を調べた。これらのモデルは複数の秩序変数がある相転移を理解するヒントになるであろう。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
複数の秩序変数のあるホログラフィック超伝導モデルの研究について論文が出版できたので。
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Strategy for Future Research Activity |
複数の秩序変数のあるホログラフィック超伝導モデルにおける新しい運動方程式の解を探してみる。 もしくは、AdS/CFTに関係する新しい研究テーマを見つける。
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