2015 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15J01747
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
曹 民圭 北海道大学, 情報科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2015-04-24 – 2017-03-31
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Keywords | 単電子デバイス / 抵抗変化型メモリ |
Outline of Annual Research Achievements |
27年度の目標として掲げた2項目について成果を上げた。①最初の目標であるトリプルドットのターンスタイル動作に関しては、シミュレーションなども加味して解析した結果を、応用物性分野の権威ある雑誌であるJournal of Applied Physics誌に投稿し、掲載された(研究発表:Journal of Applied Physics 118, 214305, 2015)。加えて、他の学生と共同で別の手法によるトリプルドットの作成法を開拓し、同じく権威ある学会誌である、AIP Advances誌に投稿し、掲載された(AIP Advances 5, 117144, 2015)。2報のレベルの高い論文を掲載に漕ぎ着けたことは高く評価できる。②2番目のターゲットである、ナノドットアレイの論理可変デバイスと抵抗変化メモリを組み合わせた高機能フレキシブルデバイスの検討では、抵抗変化メモリのアナログ応用の可能性を明確化することに成功し、ナノドットアレイデバイスの高機能化に生かせることを示し、国際会議(EMRS 2016(6月))で発表し、順調に研究が進んでいる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究は単電子ナノドットアレイデバイスとアナログメモリである抵抗変化型メモリを組み合わせた新たなシステムに関する研究である。したがって単電子ナノドットアレイデバイスと抵抗変化型メモりそれぞれの作製・評価法を工夫したあと、回路を考える必要がある。 27年度においてはそれぞれの作製法について工夫し、単電子デバイスの新たな作製法について研究成果をあげた(研究発表①:Journal of Applied Physics 118, 214305, 2015、研究発表②:AIP Advances 5, 117144, 2015)。抵抗変化型メモリにおいてもデバイスを作製し、アナログ的なメモリ特性を確認し、抵抗の制御方法についても工夫し、その成果を国際会議(EMRS)で発表することができた。したがって単電子デバイスと抵抗変化型メモリ両方において順調に進展していると評価する。
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Strategy for Future Research Activity |
RRAMに機能に対応するゲート電圧を抵抗値として保存し、その抵抗値からゲート電圧が取り出せるアナログ回路を設計することである。つまり、ある機能を使いたい時、その機能を保存したRRAMのセルの抵抗値を電圧に変え、ゲートにその電圧を加える回路である。今まではMoOx RRAMをアナログメモリとして用いたが、TaOx等の材料のRRAMもアナログメモリ特性を確認する予定である。 このような応用の他に、RRAMと単電子ナノドットアレイデバイスはニューラルネットワークでも応用できるといわれているので、さらなる高機能のために作製したデバイスのニューロン動作についても検討していく方針である。
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Research Products
(9 results)