2016 Fiscal Year Annual Research Report
鳥類の性腺形態形成における新たな分化誘導シグナル分子と雌化誘導遺伝子の探索
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15J02402
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
表原 拓也 神戸大学, 農学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2015-04-24 – 2017-03-31
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Keywords | ニワトリ胚 / 精巣 / セルトリ細胞 / 細胞運命 / 左右差 / DMRT1 |
Outline of Annual Research Achievements |
ニワトリを含む多くの鳥類においては生殖腺の形態に明瞭な左右差が観察され,とくに雌では左側にのみ,機能的な卵巣が形成される。一方で,雄は左右両側に精巣を有するため,精巣の発生過程における左右差は見過ごされてきた。しかしながら,本研究によって,発生過程の精巣における左右差がその形態形成に関与すること,すなわち,左精巣で重層化する上皮細胞のうち一部のDMRT1発現上皮細胞がセルトリ細胞に分化することが示唆された。このことは,鳥類において上皮細胞由来のセルトリ細胞が存在することを示す初めての報告であり,セルトリ細胞の起源が脊椎動物の進化の過程で保存されていることを示唆する点で重要である。 本年度は,それらのデータを英語論文として報告するとともに,左精巣において上皮細胞からセルトリ細胞への分化を誘導する因子の探索を行った。過去のマイクロアレイのデータから,左精巣で高発現する液性因子および受容体を検索した。それらのうち,GO termなどから細胞の移動や分化などに関与するとの報告があるものを候補因子として選別した。 上記精巣形成機構に関する研究に加えて,卵巣形成に関与する因子の探索として,マウスにおいてaromataseの発現を誘導することが報告されているAhRに着目した。まず,ニワトリ胚におけるAhRの発現動態を検索するため,特異的な抗体の分与を受け,免疫組織化学的検索を行ったが,特異的な陽性反応は得られなかった。また,アンタゴニストの投与による機能抑制実験を試みたが,生存率が低く,解析には至らなかった。
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)