2016 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15J03923
|
Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
倉科 佑太 慶應義塾大学, 理工学研究科, 特別研究員(DC2)
|
Project Period (FY) |
2015-04-24 – 2017-03-31
|
Keywords | 細胞組織 / 超音波 / 固有振動 / 細胞マニピュレーション / 細胞剥離 / 細胞培養 / 再生医療 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,超音波マニピュレーションにより細胞を組織的に集積させることを目的として,細胞集積デバイスを製作し,細胞塊を生成した.本年度の前期には,定在波により細胞塊を生成する研究を行い,後期には,これまで蓄積した定在波や音響放射圧のノウハウを応用して細胞を剥離するデバイスを製作し,新たな細胞剥離を試みた.以下に本年度の研究結果の概要を述べる. ・定在波による細胞塊の形成(前半) 2015年度にはkHz帯の超音波を用いて,定在波の節に細胞を集積させて細胞塊を生成した.次の段階として,パラボラ型の反射板を用いて複数方向から照射し,2つの定在波を重ね合わせて細胞の集積を試みた.しかし,複数の方向からの音響放射圧の照射した場合には,周りに形成される音場が不安定性になることから,安定して細胞塊を生成することは困難であった.このため,複数からの照射方法から,ひとつの方向から超音波を照射して,より大きい細胞塊を形成することとした.その際再度,細胞集積デバイスの構造や,共振周波数,播種方法を改善した.これにより,直径数mm程度の細胞塊を生成することができた.本研究で生成方法ではわずか数時間で細胞塊を生成することができた.この結果,従来報告されている細胞塊の生成時間(数日)と比較して大幅に生成時間を短縮できるようになった. ・音響放射圧による細胞剥離(後期) 細胞マニピュレーションで用いた音響放射圧のノウハウを応用して,細胞剥離酵素を用いることなくディスポーザブルディッシュに単層培養した細胞を剥離する実験を行った.剥離した細胞数と細胞の増殖性を調べた結果,従来の細胞剥離酵素(トリプシン)を用いた細胞の剥離方法と比較して,同等の細胞数を剥離できることが明らかとなった.また,回収した細胞の表面タンパク質を測定した結果,細胞剥離酵素を用いた際には分解されるタンパク質が残存することが明らかとなった.
|
Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(21 results)
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
[Patent(Industrial Property Rights)] 細胞処理装置及び細胞処理方法2016
Inventor(s)
寺尾, 倉科, 竹村, 福田, 藤田, 遠山
Industrial Property Rights Holder
寺尾, 倉科, 竹村, 福田, 藤田, 遠山
Industrial Property Rights Type
特許
Industrial Property Number
2016-252754
Filing Date
2016-12-27