2015 Fiscal Year Annual Research Report
矛盾のある生産計画に着目した汎用なスケジューリング手法の提案
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15J04502
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
早坂 健宏 名古屋大学, 工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2015-04-24 – 2017-03-31
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Keywords | 人為変数 / 実行可能性 / 閉塞 / スケジューリング問題 |
Outline of Annual Research Achievements |
本課題では、閉塞を考慮に入れることによって生じる生産計画の矛盾に着目した計画の立案方法を明らかにすることを目的としている。従来の研究では矛盾に陥らないようそのような計画を避けてきたが、それではものづくりのしくみを統一的に扱えるモデルに到底ならないどころか、効率的な計画の立案を諦めることになる。本課題を解決するために、与えられた生産計画の矛盾の有無を調べるための簡便かつ高速な判定方法の検討を行った。 生産計画の立案を扱う問題は組合わせ最適化問題であるため、取扱える問題規模に制限がある。しかし、与えられた生産計画はその組合わせ的な要素が排除されており、線形計画問題に帰着出来る。線形計画問題の矛盾の有無を調べるためには、人為変数を用いた2段階法が知られており、生産計画の矛盾に対しても適用可能であることを本研究で明らかにした。 本研究では、人為変数を用いた判定方法を改良し、生産計画を立案する問題特有の高速なアルゴリズムを提案した。生産計画の部分的な変更による立案は制約式の1つの変更を意味し、変更前の計画が立案可能であることから、その制約式にのみ矛盾の可能性があることが容易に想像出来る。すなわち、人為変数を加える制約式を、変更を行った制約式に限定できる。また、変更前の計画が与えられていることから、この計画の変数は判定を行う問題の初期値として使える。これら2つの特徴を利用することにより、簡便かつ高速な判定が可能になった。また、線形計画問題を対象としていることから、大規模な問題に対しても有効であることを確認しており、実用的な規模の問題を扱えることを十分に示唆している。 本研究の成果により、閉塞の状態を生産システムモデルに取入れるための障害がなくなり、より一般性のあるモデルに近づけたと言える。今後のさらなる研究により、日本独自のJapan Production Wayの確立に引続き取組む。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Research Products
(1 results)