2015 Fiscal Year Annual Research Report
翻訳開始及びリボソーム成熟化におけるIF5B-ストークタンパク質複合体の機能解析
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15J04972
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
村上 僚 新潟大学, 自然科学系, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2015-04-24 – 2017-03-31
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Keywords | タンパク質合成 / リボソーム / 翻訳開始 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成27年度は、翻訳開始因子IF5Bによる翻訳開始反応におけるリボソームストークタンパク質の機能的意義の解明を目指した。申請者は、これまでに行ってきたIF5B-ストークタンパク質P1複合体の結晶構造解析に立脚し、結合部位に変異を導入した変異体を用いて結合実験を行うことでaP1の疎水性残基L105, M108およびF109、aIF5BのaP1結合領域周辺のアミノ酸残基が両者間の相互作用に重要であることを示した。また、aIF5Bのストーク結合部位についても、それぞれアラニン置換変異を導入した変異aIF5Bを調製し、同様に結合実験を行った。その結果、野生型aIF5Bに比べ、どの変異aIF5BにおいてもaP1との結合力の低下が確認された。以上の結合実験により、立体構造解析の結果の妥当性が示され、また、複合体形成に重要な残基を特定することに成功した。 さらに、相互作用解析の結果に基づき、ストークタンパク質との結合力が低下した変異aIF5Bを用いた機能解析系の構築を目指した。古細菌aIF5Bによる翻訳開始反応の解析について、古細菌サンプルを用いた無細胞翻訳開始系の構築は困難であったが、真核生物のモデル生物である出芽酵母を用いたレポーター実験及びGTP加水分解活性の測定を行うことで、変異eIF5Bを導入した出芽酵母の翻訳開始効率の活性を解析することに成功した。その結果、ストーク結合部位に変異を導入したeIF5Bを発現する酵母株において、開始コドン選択性の厳密性の低下がみられ、野生型と比べて非常に高い頻度で開始コドンをスキップする傾向が確認された。 以上の結果は本来の研究目標に対して十分な成果であると判断し、得られた結果をまとめ、国際論文として投稿準備中である。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Research Products
(5 results)