2016 Fiscal Year Annual Research Report
LHCを用いたATLAS実験におけるvector likeクオークの探索
Project/Area Number |
15J05376
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
田代 拓也 京都大学, 理学研究科, 特別研究員(DC2)
|
Project Period (FY) |
2015-04-24 – 2017-03-31
|
Keywords | 素粒子新粒子探索 / Vector likeクオーク / Beyond Standard model |
Outline of Annual Research Achievements |
2015年、2016年にATLAS検出器で取得された全物理解析用データ(積分ルミノシティ 36.47/fb 相当)を用い、現在までに未発見のVector like クオーク(以下、VLQ)の探索を行った。VLQは、ヒッグス質量の階層性問題という素粒子の未解決問題を解決する粒子としていくつかの物理モデルで存在が予言されており、LHCを用いた実験でその存在の検証が可能である。 私はVLQがZボソンとtopクオークに崩壊する事象を探索するため、まずtopクオークを見つけ、再構成する「top tagger」の選択、及びそのtopクオークの再構成効率、top以外の事象を間違って再構成してしまう確率などといった性能評価を行った。このtop taggerはこれまでのVLQ探索には使われておらず、この解析の肝となる部分である。その後、解析に用いるカット条件の決定、その最適化をモンテカルロシミュレーションを用いて行い、また実際に取得されたデータを用いてその正当性の検証を行い、更にこの解析においてどのような物理プロセスが背景事象になるかを確かめ、その寄与を定量的に見積もった。また、実験の不定性や、既存の素粒子標準模型のいくつかのパラメータの不定性がどの程度この解析に影響を及ぼすかも見積もり、その上で検証可能なVLQ質量の制限を予測した。現在はその結果に基づいた論文を執筆中なので具体的な値をここに記すことはできないが、既存の解析で探索が行われた質量以上の質量まで探索する予定である。
|
Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(8 results)