2016 Fiscal Year Annual Research Report
ヘパトゾーンに対する免疫応答に関与する抗原蛋白の同定とワクチンへの応用
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15J05949
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
立野 守洋 鹿児島大学, 共同獣医学部, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2015-04-24 – 2017-03-31
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Keywords | ヘパトゾーン |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度の研究計画としては、ヘパトゾーンのSPF猫への実験感染および各発育ステージのヘパトゾーンの収集および抗原蛋白となり得る候補蛋白の探索と同定を行う予定であった。ヘパトゾーンはそのオーシストを含むマダニを動物が経口的に摂取することで感染が成立することが知られている。そこで、まずはヘパトゾーン陽性のマダニの採取および採取されたマダニ体内でヘパトゾーンの発育サイクルが宿主に感染可能なオーシストまで進んでいるかの確認を行った。本年度は日本産ヤマネコに寄生しているマダニを計32匹採取した。過去の報告を参照し、マダニ採取後の保存条件の検討を行い、保存中のマダニの生存率を向上させることを試みた。しかしながら、採取したマダニのそのほとんどが保存中に死亡し、ヘパトゾーンのSPF猫への実験感染を行うことはできなかった。また、死亡したマダニの押捺標本ではオーシストは確認されなかった。 一方で、ヘパトゾーンと同じアピコンプレクサ原虫に属する原虫においてワクチンの候補蛋白としての有用性が示唆されているプロフィリンに着目し、ヘパトゾーンでも同様の蛋白の発現があるかの検討を行った。まず、ヘパトゾーン由来のプロフィリン遺伝子の増幅および遺伝子配列の決定を試みた。ヘパトゾーン陽性のヤマネコの血液からRNAを抽出し、それらをサンプルとしてRT-PCRを行った。ヘパトゾーンのゲノム遺伝子の全塩基配列はいずれの種においても不明であるため、他の原虫のプロフィリン遺伝子の配列を参考にプライマーを作成した。しかし、他の原虫で報告のあるプライマーを用いたPCRではヘパトゾーン由来のプロフィリン遺伝子は増幅されず、その後も複数種類のプライマーを作成したが、いずれにおいても遺伝子の増幅は確認されず、ヘパトゾーンにおけるプロフィリン蛋白の発現を検討するに至らなかった。
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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