2015 Fiscal Year Annual Research Report
外国為替市場のオーダーブック解析と確率過程に基づくミクロモデルの構築
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15J06208
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
金澤 輝代士 東京工業大学, 総合理工学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2015-04-24 – 2018-03-31
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Keywords | マイクロストラクチャ / データサイエンス / 数理物理 |
Outline of Annual Research Achievements |
近年、社会科学系で「ビッグデータ」と呼ばれる高精度データが入手可能になった。そのため、これらを活用することで社会科学系を科学的に理解する気運が高まっている。特に、外国為替市場では「オーダーブックデータ」と呼ばれる高精度データが手に入るようになった。オーダーブックデータとは、外国為替市場における注文情報である。外国為替市場では、ディーラー達が売り・買いについての希望価格を提示し、それらがマッチした場合取引が成立する。ここでの、売り・買いについての希望価格と注文量との関係を分布として保存したデータがオーダーブックデータである。オーダーブックデータは価格が形成される以前の情報を含んでおり、ディーラー達の行動戦略を調べるのに有益だと期待される。そこで研究執行者は、オーダーブックデータの観点から外国為替市場を微視的にモデル化する研究を行った: (1)外国為替市場についての平均場近似 オーダーブックデータを特徴付ける量として、平均注文分布に関する理論的性質を調べた。ここでいう平均注文分布とは、売値と買値についての注文量の分布に対して集団平均を取ったものを指すとする。まず、山田等の考案した確率的ディーラーモデル(K. Yamada et al., PRE2009)をベースに、多体系の確率的ディーラーモデルを導入する。更に、確率的ディーラーモデルに対して、分子運動論の計算手法(cf. BBGKY縮約)を用いて平均場方程式を導出する。最後に、平均注文分布の解析解を導出した。その解析解は多体ディーラー系の直接数値計算と整合的な性質を示した。 (2)安定レヴィ過程の運動論的導出 安定レヴィ過程の導出を運動論の観点から研究した。為替市場には異常輸送と呼ばれる現象が存在し、価格差の分布がべき分布になる。その基礎論として、運動論から導出可能なレヴィ過程を、長距離相互作用するアクティブ系の観点から研究した。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Research Products
(13 results)