2017 Fiscal Year Annual Research Report
オートファジーに依存しない新規ミトコンドリア分解経路の実体解明
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15J06634
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
鈴木 翔 大阪大学, 生命機能研究科, 特別研究員(SPD)
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Project Period (FY) |
2015-04-24 – 2018-03-31
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Keywords | 小胞輸送 |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度、Atg27が液胞膜からエンドソームに逆行輸送されること、この逆行輸送はSnx4複合体により媒介されることを見出したため、今年度はその分子機構に注目して解析を行った。その結果、Snx4複合体は液胞膜上のリン脂質PI3Pを介してリクルートされること、Snx4複合体はAtg27の細胞質領域に位置するR224を介してAtg27を認識していること、Snx4複合体は自身のBARドメインを介して、液胞膜を変形させ、Atg27を含む輸送小胞形成を媒介することを明らかにした。これらの解析結果は、申請者を筆頭著者としてJournal of Cell Biology誌に発表した(Suzuki and Emr., JCB 2018)。
上記の結果から、酵母細胞におけるリサイクル経路は2つのタンパク質複合体、Retromer複合体、Snx4複合体により媒介されることが明らかになった。次に、これらのタンパク質複合体非依存的にリサイクルされる膜タンパク質を探索した。その結果、エンドソームに局在する膜タンパク質Obr1がRetromer/Snx4複合体非依存的に、エンドソームからゴルジ体へとリサイクルされることを見出した。このリサイクル媒介する因子を探索し、新規タンパク質複合体Vps77複合体を同定した。これにより、酵母細胞における、膜タンパク質のリサイクルはRetromer複合体, Snx4複合体, Vps77複合体の3者により担われていることが明らかとなった。興味深いことに、この3者を欠損させると、エンドソーム形成が見られなくなる。すなわち、これら3つの複合体が協調的に機能することにより、エンドソームのアイデンティティが保たれていることが明らかとなった。新規リサイクル分子複合体を同定したことから、本年度の研究は順調に進んだものと考えている。
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Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)