2015 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15J06790
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
夏堀 晃世 慶應義塾大学, 医学部, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2015-04-24 – 2016-03-31
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Keywords | 睡眠覚醒 / 質量分析 / 代謝 |
Outline of Annual Research Achievements |
睡眠-覚醒に伴う脳のエネルギー代謝変動を明らかにする目的で、まず6時間の断眠処置を施したマウスの全脳の代謝物質変動を、質量分析計により解析した。断眠後のマウス屠殺時、マウス脳をマイクロウエーブ照射により固定し、代謝酵素を瞬時に熱変性させることで代謝物質の死後分解を防ぎ、正確な代謝物質定量を行った。グルコース・アミノ酸・核酸代謝に焦点を絞り、これらの代謝物質の網羅的解析を行ったところ、断眠による長期間覚醒により核酸代謝が特徴的な変動を示した。すなわち、細胞内エネルギー基質であるATPの減少と、ADPやアデノシンなど複数のATP分解産物の増加を認めた。この結果は、長期間覚醒に伴いアデノシンが脳の細胞外液中や脳脊髄液中に蓄積するという、多くの先行研究結果と一致する。本研究により、長期覚醒時のアデノシン増加の原因として、細胞内エネルギー基質であるATPの減少が示唆された。 本研究は次に、睡眠-覚醒に伴う脳の細胞内ATP変動を脳領域ごと・細胞種ごとに明らかにすることを目指した。ATPは細胞内エネルギー基質の他、脳内伝達物質としても利用され、細胞内外どちらにも分布する。今回、細胞内のATP濃度変化を計測する方法として、マウスの特定細胞にATP蛍光プローブを発現させ、目的脳領域へ挿入した光ファイバを通じ、生きたマウスの細胞内ATP変動を計測するfiber photometry法を用いることにした。夏堀は別の研究でfiber photometry光学システムを構築し、カルシウム蛍光プローブマウスを用いた脳深部Ca活動計測を行ってきた。本研究ではこの光学システムを改変し、ATP蛍光プローブ(GO-ATeam)を発現する遺伝子改変マウス(未発表)を用い、睡眠-覚醒中のマウス脳の細胞内ATP変動を、脳領域ごと・細胞種ごとに計測する。現在、ATP計測用fiber photometry構築が完了したところである。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)