2015 Fiscal Year Annual Research Report
磁気粘性加熱による超新星爆発の探究―r-process元素合成の解明
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15J07551
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
福田 遼平 九州大学, 理学府, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2015-04-24 – 2018-03-31
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Keywords | 超新星爆発 / 状態方程式 / 自己重力 |
Outline of Annual Research Achievements |
鉄より重い元素を作る過程の一つであるr-processが超新星爆発で起きる可能性があるというのは数十年前から提唱されてきたが、未だその具体的なコンセンサスは得られていない。私はcollapsarと呼ばれる超新星爆発メカニズムの一種について、この事実を検証するため、様々なモデルのシミュレーションを行ってきた。 しかし、既存の数値計算コードでは、特に解像度について不十分な点が見られたため、より高解像度の計算が可能なFLASHコードを用いて、collpsarのシミュレーションを行おうとしているところである。そのためにはFLASHに状態方程式やニュートリノの効果を組み込むことが必要になってくる。また、FLASHが公開されたままの状態では自己重力や元素合成によるエネルギーの収支などに不十分な点があり、これらを改変することも必要であった。 現在まで、自己重力を取り入れることができた。また状態方程式についてもShenの状態方程式やLattimer&Swestyの状態方程式を組み込むまでに至ったが、これらは超新星親星(Kikuchi et al. 2015)のそれとは異なるので、ダイナミクスにむじゅ運が起きたり、そもそも重力崩壊が起こらなかったりと非物理的な状況になる可能性があるので、慎重なチェックを要する。この問題を解決することで、ニュートリノや元素合成の効果を取り入れいることができる。その後r-processのみならず、超新星爆発で重要な元素のひとつであるニッケルの量も調べることが可能になる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
当初は本年度中に重力崩壊の計算ができるまでにFLASHコードのセットアップを行う予定であった。特にニュートリノ加熱については超新星爆発全般において近年より重要視されているが、これを取り入れる前提として、ShenやLattimer&Swestyのような核物質の状態方程式が必要である。しかしながら、現状では状態方程式の組み込みに完全には成功しておらず、より細やかなチェックを要するところである。
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Strategy for Future Research Activity |
状態方程式のFLASHコードへの組み込みを行い、まずは重力崩壊の計算ができるようにする。その後、ニュートリノ加熱と元素合成を含めた計算が可能になるようにセットアップを行う。ニュートリノについては近似的な加熱の式がFLASHのユニットの一つとして公開されており、問題なければこれを用いる。元素合成に関しても、扱える元素の数は少ないものの、ニュートリノと同様に公開されているユニットに、適宜扱える元素数を増やしつつ進めていく。
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Research Products
(1 results)